ヘルスケア企業 産業 メモ
プレシジョンメディシンとは…
□プレシジョン・メディシン(Precision Medicine、日本語:精密医療)とは、患者の個人レベルで最適な治療方法を分析・選択し、それを施すこと。最先端の技術を用い、細胞を遺伝子レベルで分析し、適切な薬のみを投与し治療を行うこと。
□2015年1月20日のオバマアメリカ合衆国大統領の一般教書演説において、“Precision Medicine Initiative”が発表され、世界的にも注目されている。プレシジョン・メディシン(Precision Medicine)と類似した、言葉としてPersonalized Medicine(個別化医療)がある
□いわば各個人に応じたオーダーメイド治療であり、これまでの医学ではそれらを特定することが困難であったため、ある疾患にはこの治療という型にはまった治療法しかなかったものが、医学の進歩でそれが可能になった。特に、がん患者のがん遺伝子を調べ、選択的な治療薬の投与を行い、乳がん、肺がんなどで実績を上げている。
□アメリカではすでにパーソナライズ・メディシン(Personalized Medicine)が存在し、バイオテクノロジーに基づき患者の個別診断と、治療に影響を及ぼす環境要因などを考慮し、数ある医療方法から患者に適した治療法を抽出・提供する考え方があった。しかし、患者1人1人に適した治療法を検討・提供することは、極めて有効な医療方法ではあるが、同時に医療費の高騰につながり、これまで以上に高額な医療費を負担できる富裕層のみが享受できうるものであった。
https://ja.wikipedia.org/wiki/プレシジョン・メディシン
■Guardanthealth ガーダントヘルス
時価総額121億ドル(1兆2,100億円)
https://guardanthealth.com/
https://www.bloomberg.co.jp/quote/GH:US
□ガーダントは2013年に設立。組織ではなく血液サンプルからがんを発見する非侵襲的(生体を傷つけない)検査手法の開発に取り組んでいる。この検査「ガーダント360」を使えば、患者は危険で費用の高い生体検査を受けずに済む。進行がんの患者に的を絞った治療を施したり、治験段階にある新薬を投じたりするのにも役立つ。
□「当社はがんの克服はビッグデータの問題だと確信しており、研究者はデータを切望している」。ガーダントの最高経営責任者(CEO)兼共同創業者のヘルミー・エルトーキー氏はこう力説する。「当社が世界で初めて総合リキッドバイオプシー(液体生検)を発売したのをきっかけに、がんのデータ収集が活発になった。
□ガーダントとソフトバンクグループは資金調達に加え、ガーダントの既存の液体生検技術をアジアや中東、アフリカで商業化するため、新たな合弁会社を設立することを明らかにした。ソフトバンクグループの孫正義社長は「当社の出資を受け、既に刺激的な分野のリーダーであるガーダントは、あらゆるステージのがんの『ロゼッタストーン(謎を解く鍵)』になる」と述べている。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO16446730W7A510C1000000/
□ソフトバンク・ビジョン・ファンド33%
Sequoia Capital9%
Khosla Ventures
OrbiMed
Lightspeed Venture Partners□ヘルミー・エルトーキーとアミールアリ・ハジホセイン・タラサズにより創業され、世界で初めて総合リキッドバイオプシー(液体生検)を発売。 エルトーキーCEOは「人の体や病気は複雑で理解するにはデータが足りない。簡単な検査でいつでもデータにアクセスできればゲームチェンジャーになれる」とコメントしており5年以内にがん患者100万人以上の腫瘍遺伝子を解析する計画を表明。
□小さい試験管2本分(20 mL)の血液サンプルを用いて、73のがんに関連する遺伝子を網羅的に調べる遺伝子検査法「Guardant360」を提供している
■NYSE:NVTA INVITAE インビテ 時価総額6.6B 66億ドル(6,600億円)
NYSE:NVTA
https://www.bloomberg.com/quote/NVTA:US
インビテは、米国の遺伝子診断サ―ビス会社。病院や診療所などの医療機関に、遺伝子診断サ―ビスを提供する。遺伝性の乳がん、腸がん、前立腺がんなどの診断を目的とした遺伝子検査サ―ビスのほか、消費者向け遺伝子検査キットの開発・製造・販売も行う。本社は、カリフォルニア州サンフランシスコ。
□遺伝子検査サービスの米インビテは2021年4月5日、ソフトバンクグループなどの投資家グループから11億5000万ドル(1,150億円)の出資を受けると発表した。
□出資は転換社債引き受けの形となり、利率は年1.5%で転換価格は43.18ドルとインビテ株の2日終値に10.2%のプレミアムを乗せた水準。調達した資金は事業拡大に充当するという。
□インビテは、皮膚病や眼病からがんまでさまざまな疾患を対象に遺伝子検査を実施。時価総額は過去1年間で3倍強に膨らみ、77億ドル(7,700億円)となっている。
□ソフトバンクグループは2021年2月、遺伝子解説技術の開発などを手掛ける米パシフィック・バイオサイエンシズ・オブ・カリフォルニアにも9億ドル(900億円)を出資した。
https://jp.reuters.com/article/invitae-investment-softbank-group-idJPKBN2BS224
■NASDAQ:PACB
パシフィック・バイオサイエンシズ・オブ・カリフォルニア
5.9B 59億ドル 時価総額5,900億円
NASDAQ: PACB
https://www.bloomberg.com/quote/PACB:US
DNAシーケンシング(解析)システムの開発・製造を手掛ける米パシフィック・バイオサイエンシズ・オブ・カリフォルニア
ヘルスケア部門への出資 ソフトバンクG
EC物流、フィンテック、モビリティ、BtoB、ヘルスケア、不動産、旅行、エネルギー、通信
□ソフトバンクは2018年初め以降、バイオテックや薬局、医療保険などのヘルスケア企業8社に出資している。
□2020年1月にはオンライン処方薬を配達する米アルト・ファーマシー(Alto Pharmacy)のシリーズD(2億5000万ドル)に参加した。アルトの企業価値は10億ドルになった。
一方、2019年9月にはバイオテック企業の米10Xゲノミクス(10X Genomics)の上場により、エグジット(投資回収)に成功した。ソフトバンクは18年4月に10XのシリーズD(5000万ドル)に参加した。10Xの上場時の時価総額は36億ドルだった。□ソフトバンクはこの他にも、英製薬ベンチャーのロイバント・サイエンシズ(Roivant Sciences)、創薬スタートアップの米リレー・セラピューティクス(Relay Therapeutics)、医療保険サービスの米コレクティブヘルス(Collective Health)などに出資している。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56375790U0A300C2000000/
■Ambry Genetics アンブリー・ジェネティクス
https://www.ambrygen.com
本社 米国カリフォルニア州 非上場 創立1999年
がん治療の鍵となるプレシジョン・メディシン分野
コニカミノルタ 10億ドル(1,000億円)で買収(2017年) 8億ドル100%株式 2億ドル業歴連動型アーンアウト
出資比率
コニカミノルタ(米国販売子会社)60%
産業革新機構NIJ40%
https://www.konicaminolta.com/jp-ja/investors/management/pdf/ag_01.pdf
投資スキーム
https://www.incj.co.jp/performance/list/entry/ambry_genetics_corporation.html
■ソフトバンクが密かに100億円規模の投資ラウンドに参加しているヘルスケアスタートアップ11社
□ビジョン・ファンド1の設立以降、ソフトバンクはアメリカの11社をはじめ、東南アジアや中国を拠点とするヘルスケア企業に投資。
□アメリカでは主にバイオテクノロジーのスタートアップや、ゲノミクス(ゲノムや遺伝子への研究開発)企業が投資先に選ばれている。これらはいずれも、長期間かつ費用のかかる当局の承認プロセスに多額の資金が必要な分野だ。
□しかし最近は、デジタル・ヘルスケア分野への投資にも手を出し始めている。
Pitchbookのデータによれば、2020年12月にはアプリを活用して不眠症や薬物乱用の治療を行うペア・セラピューティクス(Pear Therapeutics)に対し、10日の間隔で2度、合計1億1200万ドルの投資ラウンドに参加している。Pear Therapeutics
ソフトバンクのヘルスケアへの投資はすべて1億ドル以上のラウンドで行われており、こうしたメガラウンドが2020年のヘルスケアへの投資額を押し上げた。
Pear Therapeuticsは、病気を治療し、医薬品の有効性を高めるように設計されたソフトウェアベースのデジタル治療プラットフォームのプロバイダーです。同社のプラットフォームは、新しいデジタル介入と薬剤を組み合わせて、市販または臨床開発中のものをはるかに超えて有効性を高め、クライアントが患者にとってより良い結果、臨床医のためのよりスマートなエンゲージメントおよび追跡ツール、および支払者のための費用効果の高いサービスを取得できるようにします。
https://zuva.io/companies/60528b90-ceef-4a8e-ae3b-2912989446d0
■NASDAQ: MYGN Myriad ミリアド
時価総額 22億ドル(2,200億円)
https://myriadgenetics.jp/about-myriad/overview/
□コニカミノルタがバイオヘルスケアで新たな動きを見せる。(2021年)3月10日、子会社が米アマゾンから投資を受け、医療データ基盤の整備に取り組むと発表
□「アマゾンがクラウドのユーザーに投資する例はまれ。重要な専門領域と認識してもらっているのでは」。コニカミノルタのヘルスケア領域を担当する藤井清孝専務執行役は3月の事業説明会でこう話した。
□アマゾンのクラウドサービスを手掛けるアマゾン・ウェブ・サービスがコニカミノルタ傘下の医療子会社、コニカミノルタプレシジョンメディシン(KMPM)に投資する。診断、製薬、臨床研究などで収集されたデータを分析するクラウドサービス「アマゾンヘルスレイク」の提供先でもある。半年以上交渉し、5年間の連携と投資の決定に至ったという。
□コニカミノルタは17年に遺伝子診断の米アンブリー・ジェネティクスを産業革新機構と約1000億円で共同買収し、バイオヘルスケア領域に本格進出。画像分析を手掛ける米インヴィクロ社も320億円で買収し、2社をKMPMにまとめた。ただ、大型買収の結果、無形固定資産は膨張し、20年3月末時点の無形固定資産は3377億円。帳簿価格の内訳を見ると、17年3月末に比べてのれんが約900億円、テクノロジーが約350億円、ソフトウエアが約80億円それぞれ増加した。
□自己資本に対する比率は64%に上昇し、医療関連で積極的なM&Aを手掛けたキヤノン(48%)や富士フイルムホールディングス(45%)より高い水準
□KMPMの主力市場である米国では同社が手掛ける遺伝子検査サービスでは、がんの罹患(りかん)リスクを判定する「ケアプログラム」の利用者が増え、検査受託数は19年初から2倍近くに増えている。それでも規模でまさるミリアド・ジェネティクス社、インビティ社などが上場してビジネスを手掛け、競争は激しくなっている。
□コニカミノルタは22年3月期から2年で1500億円の営業キャッシュフローを稼ぎ、そのうち株主還元や借り入れの返済などに550億円を充てる計画だ。通常の設備投資計画900億円を加味すれば、戦略投資に充てられる原資は50億円程度。自社で捻出するキャッシュ余力が限られる中で「外部資本導入の可否や規模が注目される」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGD242TB0U1A320C2000000/
■igenomix
■genetech
■Zene
https://www.zene.co.jp
■独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
https://www.pmda.go.jp
厚生労働省管轄
医薬品の副作用などによる健康被害救済業務、医機法に基づく医薬品・医療機器などの審査関連業務、医薬品や医療機器などの安全性を確保する安全対策業務及び情報提供業務(審査報告書、添付文書情報等提供)[1]を行っており、日本独自のセーフティトライアングルと呼ばれている。
世界では承認されていても、日本では承認されていない未承認薬・適応外薬を解消するための制度で、平成27年(2015年)4月1日に試行的運用が始まった[5]。指定を受ける医薬品は、以下の4つのすべての要件を満たすことが必要となる。