iTunesとAppStoreはあと数時間後には「iStore」になるのだろうか?
おそらく、あと、数時間後に、 iTunesとAppStoreは「iStore」と統合されることになるだろう…。
いや、絶対にそうあって欲しい…。
iTunesは、かつては音楽プレイヤーでもあり、音楽管理ブラウザ、そしてポッドキャストのプラットフォームだったはずだ。
いつしか、映画やテレビ番組の購入に、さらに中途半端なSNSであるpingまで付けられ、さらにiPodやiPhone、iPadのデバイス管理までと、思いっきりムチャぶりされているわけだ。
もちろん、iTunes Storeで購入した膨大なアプリや楽曲まで管理している。
レコードプレーヤーにそこまでさせてよいものなのか?
そして、一方のMacOSでのAppStoreは、Macアプリという名目のノンパッケージアプリケーションを登場させ、OS本体もダウンロード販売というスタイルとなった。
あと、数時間で発表されるであろうノートパソコンを購入するつもりで、古くなったMacBookAirを友達オークションしてみたが、搭載しているOSX Lionのパッケージを懸命に探していた。見当たらないはずだ。ダウンロードでインストールしていたからだ。それくらい、ダウンロードが普及してくると、すでにDVDのパッケージ類が本当にリッピングされた抜け殻のように見えてきた。
FinalCutProもKeynoteもAppetureもLogic Proもすべてネットでダウンロードで購入できる。もう、在庫がいらない世界がすでに展開されている。iOSアプリが全く新しいアプリであったのに、AppStoreでは既存アプリケーション製品が激安でラインナップされるようになった。
もし、iTunesとAppStoreが、iStoreで統合されるとなると、込み上げてくる欲求が、世界中に生まれることになるだろう。
それは、MacOSでもiOSを使えるようにしたいという欲求だ。つまり、iOSアプリをデスクトップで稼働させたいという欲求だ。
すると、今度は画面もタッチしたくなる…。すると今度はディスプレイをテーブルにしたくなる…
あと、数時間でこれらの欲求も解決してくれるようなことは、絶対に期待してはいけない…。
アップルは、今日なんらかの発表を行い、ダウンロードで、Andoroid陣営を少し突き放し、夏を超え、一斉にキャッチアップされる秋頃に、冬の商戦に合わせて、iPhone5を提供することだろう。
そして、また、この6月に一斉に新たなロードマップを描く…。このくりかえしだ。
もう、何十年とこのサイクルにつきあい、童心のようにワクワクし、期待を裏切られ、時には歓喜する。
最初は現場に参加することが最重要と考えていた。
しかし、それはまたたく間に、現場よりも地球のウラ側から世論を俯瞰して見ていることのほうが重要という考え方に変わった。現場で単相的な発表を聞くよりも、複層するソーシャルなストリームを共有したほうが感動すら覚えるのだ。
さらに、その発表を肴にいろんな議論が世界で生まれだす…。
しかも、現場ではネットワークもなければ電源もない。記事を書いたころには、すっかりネットのニュースの出揃った後だったりする(笑)。
だから、あまり一方通行である記者発表には興味を抱かなくなってしまった。
かつて、音楽評論家は、レコードを聞いて評論する人を偽物といった。そんな複製された音で音楽が評論できるものかと言われた。
ネットの世界では、いち早くそのネットの特性に触れることによって、はじめて次の世界が見えてくる。
ダウンロードして試すことが、一番次の世界に向けてアクセラレートすることになるのだ。
【関連情報】米国のみのサービスの場合、自分のアカウントとひもづけられていないテストアカウントが必要となる。
クレジットカードを使わずに iTunes Store、App Store、iBookstore、および Mac App Store アカウントを作成する方法
http://support.apple.com/kb/HT2534?viewlocale=ja_JP