驚異のJASRAC! 音楽が売れなくても取扱いは増え続けてきた!
音楽ソフト産業が、1998年をピークに落ち込み低空飛行し、ライブコンサートが右肩あがりの状況。JASRACは2000年代はどうだったのか?このグラフを見て欲しい…。
http://www.jasrac.or.jp/release/pdf/12110503.pdf
見事にCDの売上減少分を、その他のポートフォリオでJACRACが、補っていることがよくわかる。CDは買わないが、音楽は稼いでいたのだ。…とは、いっても、音楽著作権料が分配されるアーティストは、非常に限られているごくわずかな、トップセールスの作詞者、作曲者、音楽出版者に限られているのだ。それでもこの5年間は、前述のグラフのように音楽ソフトと同様の横ばいである。そこで、新たな金脈に目をつけた。著作権法に守られた正規の徴収方法として…。
音楽ソフト業界は見事なJASRACの右肩成長ぶりを尻目にシュリンクしていったのだった。
わずかに復調、3000億円を回復…音楽CD・有料音楽配信の売上動向(2016年)(最新)
http://www.garbagenews.net/archives/2042380.html
音楽教室の市場規模は1,024億円
音楽教室は5.2%シェアで1024億円
音楽教室は5.2%シェアで1024億円
矢野経済研究所のお稽古・習い事市場規模によると1兆9699億円(2015年)であり、音楽教室は5.2%、つまり1,024億円と推察できる。
この音楽教室市場の中からJASRACが設定している演奏権率を2・5%とすると25.6億円となる。JASRAC規定の演奏等の手数料は26%なので、6億6,560万円のJASRACの手数料収入が見込め、18億9440万円が、作詞者、作曲者、音楽出版者に分配される。もちろん、演奏されている楽曲に対しての分配となる。
誰が音楽を活かすのか?
現在の音楽教室では、著作権切れのクラシックの音楽もたくさん演奏されているだろうし、年間受講料収入の一律での2.5%という金額徴収は果たして本当に妥当なのだろうか?結果として、これを文化庁が認めてしまうと、音楽教室は受講料に反映する可能性もでてくる。著作権法は、音楽に課せられた税金ではない。クリエイトした人たちの権利を守るための法律だ。むしろ、日本の音楽の「文化」を考えた場合、現在の限られた媒体によるヒットチャートによるデータをどれだけ「サンプリング調査」しても一部の音楽家の「富」を増やすだけである。むしろ、音楽を愛し、音楽を支え、教室にお金を払って、プレイを楽しむ人たちに、間接的な著作権料を課すよりも、「二次利用」をふくめた創作演奏権利などを付与したほうがよくないだろうか?その利用料を支払ってもらったほうが分配も明確だ。リスペクトする曲に、自分の新たな音楽性をクリエイティブすることによって、新たな音楽の次世代ビジネスモデルを構築することができるかもしれない。いろんな二次創作が登場することによって、楽曲利用のチャンスも増えるのだ。
童謡「森のくまさん」の替え歌がよい事例だ。「円満解決」できるレートやパーセンテージがそこには必ずあるはずだ。
UM社は日本音楽著作権協会(JASRAC)を通じて使用許諾を求めており、「双方の認識にずれがあった」と説明。「(UM社側が)誠意ある行動をしていたことがわかった」と理解を示し、歌詞を加えたと明記することを条件にCDやDVDの販売、ネット公開を容認することにしたという。金銭のやり取りの有無については「公表を控える」とした。
出典:「森のくまさん」替え歌、訳詞者と販売元が「円満解決」
音楽カバー曲だけでなく、二次創作可能曲という音楽ジャンルをJASRACが仲介できる機能が持てれば、さらに結果として著作権手数料も増える。新たな二次創作者にも著作権料が分配される。共有されればされるほど損をするのではなく得をする音楽業界にしなければ、この音楽ソフトの頭打ちを回避することはできない。音楽ソフトタイトルが売れなければ音楽を消耗させるばかりだ。EDMにボーカロイドにいたるまで、かつての日本の名曲を蘇らせ、新たな解釈がパクリと呼ばれるのではなく二次創作作品として正規に流通するプラットフォ-ムは実現できるはずだ。すでにYouTube等ではカバーした楽曲からも、著作権料が分配されるようになっている。誰が音楽を殺すのか?ではなく、誰が音楽を活かすのか?と説いてみたい…。
音楽教室からも著作権料というJASRACは「音楽」を活かすのか?
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kandatoshiaki/20170202-00067266/
より抜粋記事