https://www.mhlw.go.jp/nenkinkenshou/manga/04.html
■公的年金は2段階構造
●国民年金(基礎年金):1階部分
自営業・フリーランス
・対象:原則、日本に住む20歳から60歳未満の全員が加入
・保険料:みんな一律で、毎年少しずつ見直しがある。
・年金額:納付期間によって決まる。2024年度は満額で月6万8000円(67歳以下)
●厚生年金:2階部分
・加入対象:主に会社員、公務員など
・保険料:報酬比例制
・年金額:加入期間や納付保険料により決定
年金の振り込みは、原則偶数月の15日に2か月分まとめて振り込まれます。
老齢年金だけではなく、障害年金や遺族年金も。
2024年度「国民年金と厚生年金」2.7%アップ
6月14日からこの増額が反映
国民年金の場合は満額で6万8000円。厚生年金の場合はモデル夫婦の合計で23万483円となりました。
夫婦の年金が約46万円とか約67万円のちがい
46万円
これは1ヶ月あたりにすると23万483円。夫の収入が月額43万9000円で、妻は国民年金のみ加入している場合のモデルケースです。
●夫婦の年金「約46万円」の根拠 ・夫:会社員として40年間働き、生涯の月収が平均43万9000円。国民年金も満額で支払い済み。 ・妻:専業主婦または扶養内パートで、厚生年金には加入せず、国民年金だけ満額支払い済み。
67万円
この場合、夫の月収が54万9000円、妻も働いて37万4000円の収入を得ている、共働き夫婦のケースを指します。
●夫婦の年金「約67万円」の根拠 ・夫:会社員として40年間働き、月収平均54万9000円。こちらも国民年金は満額支払い済み。 ・妻:会社員として40年間働き、月収平均37万4000円で、国民年金も満額支払い済み。
https://news.yahoo.co.jp/articles/82048cd7aa6580bfac0c9bfb7786cf6fe2237def
■公的年金が2段階構造になっている理由は?
- 全国民への最低限の保障と所得に応じた給付の両立:
- 基礎年金(国民年金)によって、全ての国民に最低限の生活保障を提供します。
- 厚生年金によって、現役時代の所得水準に応じた上乗せ給付を行います。
これにより、貧困防止という社会保障の基本的な役割と、現役時代の生活水準をある程度維持するという2つの目的を同時に達成しています。
- 多様な就業形態への対応:
- 自営業者、農林漁業従事者、学生などにも基礎的な年金を保障します。
- 被用者(会社員や公務員など)には、より手厚い保障を提供します。
- 所得再分配機能の強化:
- 基礎年金部分は定額制のため、低所得者にとってより有利に働きます。
- 厚生年金部分で、現役時代の所得に応じた給付を行うことで、中高所得者の納得性も確保します。
- 制度の安定性と柔軟性:
- 基礎年金は国庫負担もあり、比較的安定した財源を確保しやすい構造になっています。
- 厚生年金は、経済状況や人口構造の変化に応じて調整しやすい仕組みになっています。
- 国際的な基準との整合性:
- 多くの先進国で採用されている、最低保障と所得比例部分を組み合わせた年金制度の形態に沿っています。
- 歴史的経緯:
- もともと別々に発展してきた各種年金制度を、1985年の年金改革で統合・再編した結果でもあります。