沖縄県の渋滞で損した金額は、年間1,455億円!
沖縄総合事務局が8144万時間ロスを給与換算
2023年11月2日の情報 沖縄タイムス
沖縄総合事務局は(2023年11月)2日、県内の交通渋滞による損失が、給与換算で年間約1,455億円に上ると試算し公表した。同日、那覇市内で開いた将来の沖縄の交通の在り方を検討する第1回沖縄交通リ・デザイン実現検討会で明らかにした。
損失時間の合計は年間約8144万7千時間。勤労統計から算出した県内の1時間当たりの給与平均1787円をかけて損失額を試算した。生産年齢人口の5・5%に当たる4万8515人分の労働力に相当する。交通渋滞が労働生産性の低下を招いており、渋滞解消の必要性を確認した。
県民1人当たりで見ると渋滞での損失時間は約55時間、給与換算では年間約9万8千円に相当する。
また同局は、交通課題の解決のため一般県民や観光客らからの意見を施策の参考にする「パブリックインボルブメント」を11月中旬ごろから開始すると説明。那覇空港や商業施設などにブースを設置してインタビューを行うとした。
同局は来年1月ごろにも調査を実施し、年度内に報告書をまとめる予定。担当者によると、交通施策で同様の方法を取り入れるのは全国でも珍しいという。(政経部・仲村時宇ラ)
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1250428
送迎が渋滞の一因? 23万人の「パーソントリップ」調査へ 沖縄県の交通政策策定に活用 本島中南部17市町村の住民が対象
2023年10月1日 10:40
(沖縄)県は(2023年)10月から11月にかけて、沖縄本島中南部17市町村で住民の5分の1に当たる約23万人を対象に、1日の移動を把握する「沖縄本島中南部都市圏パーソントリップ(PT)調査」を実施する。次年度に調査結果の分析と将来予測をし、25年度中に約20年後の県内交通のビジョンを描く「マスタープラン」を策定する。県担当者は「これまでの交通政策の成果を測り、県の将来像を担う交通計画の大本になるデータ」と重要性を強調。調査への協力を呼びかけた。(政経部・東江郁香、仲村時宇ラ)
県内でのPT調査は4回目で、17年ぶり。前回調査の3倍以上となる10万世帯に調査票を送付する。予算は約1億5千万円で、過去最大規模となる。
前回調査で、県はマスタープランのほか「現状分析編」「将来予測編」「計画策定編」など全6冊、合計千ページ以上にわたる報告書を作成。目玉に沖縄都市モノレールの延伸や、那覇-コザ間を結ぶ基幹バスシステムなどを盛り込み、実現した。西海岸道路など新たなバイパスも開通した。
一方、依然として交通渋滞の慢性化や公共交通の利用率の低さが課題となっている。今回の調査ではマスタープランに掲げた目標の達成度を検証し、問題への対応策を提案する。
県は今回、移動目的の選択肢として新たに「送迎」の項目を設定した。子どもの学校や習い事などの送り迎えが渋滞の一因になっているとみて、実態を把握したい考えだ。
PT調査では単なる移動実態だけでなく、性別や年齢、年収、免許や保有自動車の有無など詳細な質問もする。貧困や子育て、高齢世帯などの属性に応じたさまざまな傾向が浮き彫りになるため、結果を交通以外の施策の基礎資料に活用することも期待される。
県交通政策課の担当者は、今後の県内の交通政策では人口減少と高齢化への対応が大きな課題になると指摘。調査結果をもとに公共交通の維持や利用率向上への取り組みを盛り込んだマスタープランを策定したいとしている。
県は調査の意義や調査票への記入方法などを解説した動画を作成。「わった~バス党」のユーチューブチャンネルで公開している。視聴はQRコードから。
PT調査は「誰が、どのような目的や交通手段で、どこからどこへ、どの時間帯に移動しているか」をアンケートする。県は調査票を9月下旬から順次郵送中。スマートフォンやパソコンでも回答できる。
沖縄本島中南部都市圏の課題
https://www.pref.okinawa.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/012/937/pt_subject.pdf
■令和6年4月3日 津波3メートルの警報での避難渋滞
■沖縄LINEオープンチャットでわかる避難行動の現状 『ヤフー防災アプリ』での自治体とのサービス融合を
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/82eb81bcd4adc2ab909c33547f0891bd7270fec3