YouTubeで見る中国問題

中国政府側の検閲によるアクセス禁止により3月16日より、YouTubeへの投稿ができなくなっている。
これは3月16日の映像。

NEWSのように編集もなければ、衝撃映像でもない。しかし、この長い時間の気勢は、ただごとならぬ状態であることが、ありありと伝わってくる。NEWS映像の最前列でなく、思いっきり後ろからの視点で見たほうが、事件の全貌がみえているような気がする。


CNNの映像と見比べてみると、かなりの温度差がある。どちらがどうということではないが、メディアと市民目線と比較できることによって、それぞれの事実が見えてくる。真実はひとつであっても、事実は見る視点を変えるとそれだけの事実が登場する。
メディアの客観性よりも、市民視点の膨大な客観のほうが、真実に近いのかもしれない。

中国が発展することはいいことだと思うが、今のままで増えると、食糧、エネルギーといろんな課題が増えてくるだろう。隣国である日本はもっとこのことについて考えておかないと、とんでもないことになってしまうような気さえする。東京オリンピック後の日本の奇跡の成長が繰り返されるかもしれないからだ。
隣の国の出来事でも、いつも外国の出来事になってしまっている。全世界が、食糧争奪オリンピックになった時、少子化で負け、労働力で負け、経済で負けたとしたら、世界のどこが日本を守ってくれるのだろうか?今の日本が成り立っているのはアメリカの経済の仮想空間の上で成立しているのかもしれない。アメリカの経済が一瞬にバブルで消え去ることはないと信じたいが、どの評論家も、ここまでサブプライムが焦げ付くとは予想できていなかった点が怖い。
道路特定財源の問題も重要かもしれないが、それは国内のことだけだ。食糧問題や環境問題を考えると、中国産の食材が安全問題でとりいれられなくなるだけで、外食産業から、家庭の献立にまで多大な影響を受けている。中国が目覚めると、環境面にも多大な影響を及ぼすだろう。
すべて、安い国から物資を調達してきたしわ寄せが起き始めているのかもしれない。
この一連の世界的な中国バッシングの兆候は、まだ中国を目覚めさせず、そっと寝かしておきたいという、各国の願いなのかもしれないという気もしてきた。

ダライラマ法王日本事務所からのメッセージ
http://www.tibethouse.jp/news_release/2008/080319_release.html

中国政府も世界に対して現状をどのようにとらえているのかをパブリッシュすべきなのである。検閲やアクセス禁止という行為で、本当は、まかりとおるとは考えてはいないはずだろう。自国の繁栄のメリットを享受するためには、自国の立場をわかってもらえるように広報活動がなされなくてはならないはずだ。
中国に一番必要なのは、広報宣伝機能ではないだろうか?
それぞれの国の立場があるから、争いや意見の違いは起きる。しかし、相手の立場を理解した上で、議論しないことには何も解決に向かわない。
そろそろ人類はそんな当たり前のことを、映像やネットで共有できてはじめて理解できる時代へさしかかったのかもしれない。

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