表参道ヒルズREPORTーA

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2006年2月11日、「表参道ヒルズ」が東京の表参道にオープンした。1927年に立てられた同潤会青山ビルから約80年の時を越えて、新しい商業施設としてオープンした。駐車場や住居用のレジデンスを入れると、地上6F地下6Fの建物が登場する。しかし、250メートルに及ぶ、表参道に面している道路からは、けやき並木との調和が保たれ、地上3F、地下3Fという低層型の商業施設になっている。

 建築デザインは安藤忠雄氏により、表参道のゆるやかな坂道がこの表参道ヒルズの中に6階層にわたり展開されている。一番の特徴は、東西に伸びた二本のスロープ。地上3階でありながらも、地下3Fまでの開光スペースであるので6階建ての建物にいるかのような気分になる。

 お勧めの巡回コースは、まずはエスカレーターで、緩やかな回廊を見ながら3Fにまで上り、そこから長いスロープを地下3Fまでゆっくりと回遊して
いくパターンだ。…とはいっても、オープニング直後は、ゆっくりと回るなんてことは不可能であり、あわただしく回るしかないので、一カ月ほどしてから再度
ゆっくりと見たいと思った。

 私は2月12日に取材をしているが、とにかく人、人、人であり、表参道ヒルズを見に来たというよりも、元旦に表参道に初詣にきたかのような集まりでとても見物などできたものではなかった。その日は入場するだけでも表で17分も待たされた。

 ゆるやかなスロープを、ただただ人が沸いたように降りてくるのは、ゾンビの集団にも見えたほどでもある(笑)。また、このスロープの開光部分が大
きいだけに、下をのぞいていると、ひきこまれるような怖さがあるので、高所恐怖症の人には、エスカレーターは、あまりお勧めできないかもしれない。

 個人的に、ファッションブティックにはあまり興味は抱かないまでも、D&Gのブティックは世界最大規模であった。フラッグシップともいえる店舗の展開である。下着のパンツ一枚が7500円と聞いて、モチベーションが下がる。さっそくバーゲンに期待だ。

 新生銀行とデロンギとの提携ショップは、印鑑なしで、サインひとつで新生銀行の口座が作れてしまった。小さいながらも、デロンギのショップ展開と
含めて、新しい銀行のサービスイメージができている。書類はなく、すべてディスプレイでインプットである。混雑していたが、運転免許があれば約20分で新
しいカードを作ることができた。スターバックスやタリーズなどとの提携もあったと思うが、メーカーのデロンギ社との提携にちょっと?な思いだ。またカード
が32色から選べるというのも、ひとつの魅力であった。振り込みが月に5件までは手数料が無料というサービスが銀行の中でもユニークだ。

 ポルシェデザインなども小粒ではあるが、ユニークであり、地下3Fには、ベンツのBシリーズのブースがあり、今までと違うメルセデスのPRに積極的だ。なんだか、ベンツではなくシトロエンに見えて仕方がないが…。

 何よりも、残念なのが、これだけの大型プロジェクトでありながら、しかも地下が3Fにもありながら、ショップ展開でリニューアルしたばかりの地下
鉄表参道駅との地下での共同展開がなかったことだ。距離的にも無理があるのかもしれないが、これだけ、地下の発達した表参道を地下の面からも「地下参道」
として、さらに展開してほしかったところだ。地権者やさまざまな問題があるが、世界に誇る都市東京に残された数少ない都市開発なだけに、なぜ地下での展開
ができないのかが、とても残念で仕方がない。

■関連情報
表参道ヒルズ
http://www.mori.co.jp/projects/omotesando/
http://www.omotesandohills.com/

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