セカンドライフ人気の7つの理由

セカンドライフ人気の7つの理由

KNNポール神田です。
2007年04月02日修正版

セカンドライフのセミナーがどこで展開しても活況だ。
毎週木曜日にはボクのBarTubeでも「セカンドライフナイト」というテーマデーにしているが、純粋に3D仮想空間を楽しもうという人よりも、ここから何かのビジネスに展開できそうかも?という期待値に胸をふくらませる人が増えてきた。

さて、そもそもなぜ、今年になってからこのセカンドライフが俄然注目を集めてきたのか?次の7つの理由があげられると思う。

1.インターネットの黎明期化 Massively Multiplayer Online(MMO)
2.仮想通貨の現実化 リアルマネートレード(RMT)
3.不動産自由売買化
4.3D世界のオープンソース化
5.ハイスペックワールド化
6.なんでも有料の世界化
7.削除 
の理由が挙げられる。

1.インターネットの黎明期
セカンドライフは、まるで1994~5年のインターネットのようだ。
ブラウザのIEもネットスケープもなかった頃の、NCSA版のモザイクの頃のサイバースペースを思い出してほしい。Yahoo!が登場し、海外のユニークなウェブサイトを紹介しはじめた頃だ。灰色のページに青色のテキストリンク。それだけで世界のいろんな情報にユーザーはマウスでクリックするだけでアクセスできるというインターネットのユーザーインタフェースは、学術関係者の間で話題を呼び、商業利用の開始にいたるまで話題が盛り上がる。そして10年後、もはやインターネットは誰もが利用するツールとなった。そして、そのインターネット上にMMOという数千、数万人が居住するようになることによって、これから何が起こるのだろうという期待でブレイクしはじめている。
セカンドライフの現在は、モザイクブラウザで見ているインターネットの黎明期であり、ここから新しいインターネットの世界が広がりそうな期待を集めている。

2.仮想通貨の現実化 リアルマネートレード(RMT)
無料登録者も含めて全世界で500万人(2007年3月末)に達したセカンドライフの居住者たち。
一時高騰化したリンデンドルであるが、ここ最近は、1ドルあたりの交換料金は、270リンデンドルで落ち着いてきている。日本円では100円で120円というあたりか…ほぼリンデンドルの半額で計算するといい。購入も売買も時価である。
現実のドルに換金できることや、日本円による代替も可能となったということにより、やたら色めきはじめた。実際にトレードの開始は、2005年の10月から開始されているのがだが、当時は居住者が10万人であった。しかし、1年かけて2006年10月19日に100万人を突破してからが、米国で話題となり、また、大手企業がセカンドライフ内に支店を開設するということがブームとなったことにより、それが株価にも影響を与えるということで、2月末には400万人、3月末には500万人の居住者を迎えた。そして、マスコミの扇動も関係しブレイクしているような世界になっている。しかし、実際にプレイしてみると、2ヶ月以内にアクセスしている人は200万人弱であり、リアルタイムに存在している人も世界中で2万人程度しかいない。現在は期待値だけがもりあがっている状況といえよう

3.さらにヒートアップのポイントといえるのが、このハードディスクやCPUのチープ革命、そしてGoogleの無料化戦略の中で、無限のサイバースペースの中に、有限の土地という、あまりにもファーストライフの不動産ビジネスを導入したことにある。有限の土地なので、人口が増え、需要が増えると高騰するという土地バブルが発生している。しかも、造作物の建築基準などないので、いや自分で設定できるので、セカンドライフにおいては、土地さえ手にいれてしまえばなんでも自由というところがポイントだ。
ボクも実際にこれだけは見逃さないということで、1600平方メートルの土地を手にいれた(約10万円)。すでに土地はオークションなどでないと買えない状況で転売しても原資は確保できるという状態だ。むしろ、運営維持費をセカンドライフを運営するリンデンラボに支払うためには、土地を持っているだけでなく、運用しなければ意味がない。そこで考えるのが土地の分譲や賃貸だ。まさにこれも初期のインターネットのホスティングサービスである。

4.セカンドライフというと、常にアバターによる仮想空間のウロウロが注目されるが、ボクはとても苦手だ。アローキーで左右に動いたりというのがもどかしい。しかし、テレポートという瞬間移動で、いろんな土地の上の建造物や世界の居住する人たちとのチャットは楽しい。かなり英語の勉強にも役立つと思う。世界中のアバターの知人が増えてくる。もしかすると、どこかで遭遇するという楽しみも増える。2007年1月、システムダウンなどがあいつぐ、リンデンラボが、あきらめたのか、新たな市場獲得に動いたのかはわからないが、まずは、ブラウザーからオープンソース化するということを2007年1月8日に発表した。これは世界中に大きな波紋を投げかけた。第二のインターネットといわれても、セカンドライフが牛耳っていては、インターネット上の一つのサービスでしかないのだが、このオープンソース化によってさらなる展開がなされる期待が沸いた。また、このリンデンラボ社自身が、反マイクロソフト連合による資金で構成されているといっても過言ではないからだ。

まずはCEOのフィリップ・ローズデール氏は、元リアルネットワークスのCTO(最高技術責任者)であり、長年にわたり、WindowsMediaと激戦を繰り返している。最初の投資家であるミッチ・ケイパー氏は80年代に表計算ソフト「ロータス123」でロータスの創業者であり、「エクセル」によって駆逐されたものである。さらに、投資家には、イーベイのCEOのピエール・オミダイア(元クラリス社、元ジェネラルマジック社)、アマゾンのジェフ・ベゾスらの名が並ぶ。こうなると、すでにセカンドライフのミッションには、反マイクロソフトだけでなく、対グーグル陣営という側面も見え隠れしてくるから興味がわく。

5.ハイスペックワールド

セカンドライフの話題が、気軽に誰もがいつでもどこでも…といかないところが、情報不足に拍車をかける。なぜならサクサクとストレスなくセカンドライフの世界を体感するためには、コア2DuoのCPUに高度なグラフィックスカード、さらに光クラスのインターネット回線という3つのスペックが必要だ。ボクは、さっそく最新レッツノートのW5のVistaでセカンドライフに望んだが、Vistaでの動作にはかなりの不安定さが残り、XPに現在は戻そうと計画中である。このように、今までのパソコンに満足していた人たちが、セカンドライフスペックを満たすPCが必要になるというハイスペックワールドというひとつの目標を作ったことにも意味がでてきた。今までのPCで十分というWWWの世界に新風がふきはじめている。

6.サイバースペースであり、無限のスペースに何でも有料でお金がかかるというのがセカンドライフの特徴である。ウェブ2.0で無料が有料を駆逐したかのように思われたが、実際の金額の約1/10程度の金額でそこそこ遊べるという小遣い程度であれば、誰もが新たなことにチャレンジしたくなる。1ファイルアップルするのに10リンデンダラーかかるが、それで20リンデンダラー儲かるというようなことも実際に起こりあるからだ。セカンドライフはいつでもどこでも、テレポートによって瞬間移動できたり、「フライ」というコマンドで空をとベたりして、物質的な移動には、空気抵抗の全くない世界であるが、土地や物品の売買などには必ず通貨が適用されるという、リアルな現実よりも、金銭的には空気抵抗の多い設計がなされている。この何でも有料の世界観があるからこそ、人はビジネス性を見出したり、新たな新規事業の萌芽を感じることができる。

というようなことでセカンドライフの人気の7つの理由を考えてみた。

以下6点を修正しました。(2007年04月02日)

【A】
セカンドライフは、まるで2004~5年のインターネットのようだ。
           ↓
セカンドライフは、まるで1994~5年のインターネットのようだ。

【B】
無料登録者も含めて全世界で400万人に達したセカンドライフの居住者たち。
           ↓
無料登録者も含めて全世界で500万人(2007年3月末)に達したセカンドライフの居住者たち。  
【C】
この先週2月14日のバレンタインには、ついに400万人の居住者を迎えた。
       ↓
2月末には400万人、3月末には500万人の居住者を迎えた。

【D】
2ヶ月以内にアクセスしている人は100万人弱であり、
   ↓
2ヶ月以内にアクセスしている人は200万人弱であり、

【E】
400スクエアメートル
     ↓
1600平方メートル

【F】
1ファイルアップルするのに5リンデンダラーかかるが
      ↓
1ファイルアップルするのに10リンデンダラーかかるが

作成日: 2007年2月26日(月) 10時23分

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です