R.I.P.ビジネスを生前から仕込んでおく方法 著名人はあの世から稼ぐ

R.I.P.名優ショーン・コネリーがお亡くなりになった。90歳であった…。エドワード・ヴァン・ヘイレンは65歳だった…。

https://news.yahoo.co.jp/…/kandatosh…/20201031-00205815/

R.I.P.名優ショーン・コネリーがお亡くなりになった。90歳であった…。エドワード・ヴァン・ヘイレンは65歳だった…。

ショーン・コネリーとは、小学校1年生の時、『007/二度死ぬ(1967年)』の神戸のメリケン波止場でのロケに見学にいった時(1966年)が最初で最後だった。

エドワード・ヴァン・ヘイレンとは、『ヴァンヘイレン』の初来日(1978年)高校2年生…だった。大阪のフェスティバルホール。マイケル・ジャクソンのソロツアー(1987年『バッド・ワールド・ツアー』後楽園球場)では、26歳でもう子持ちの世代となった。

人はいつかは、絶対に死ぬことを知りながら、訃報を知ったことによってはじめて、その人の業績を『ググり』その頃の時代と思い出に対峙する。

安らかにお眠りください…の「Rest in Peace」はSNSを世界中でかけめぐる…。
■サブスク主体の音楽の再生回数は偉大である
『R.I.P』の想いと共に、ミュージシャンの場合は、ヒットチャートを駆け上がるほどの再生回数を誇るようになる。
ヴァン・ヘイレンはエディ・ヴァン・ヘイレンの訃報を受けてストリーミングの再生回数が1300%で増加している…(ニールセン・ミュージックのアメリカでの調査)。
セールス面では10月3日から5日の2000枚に較べて112000枚の4896%増加となっている。
また、2013年よりステージのSNSアップが許可されたため、膨大なライブフーテージが検索できるようになっており、観客がアップロードした動画でも、YouTubeの再生回数が、楽曲の権利者であるヴァン・ヘイレンに著作権料が分配される仕組みで遺族などの楽曲の権利の相続者に死後も利益が発生できるようにできている。

エディ・ヴァン・ヘイレンの最後のステージ

2015年10月04日 ハリウッド・ボウル
動画が入ります※動画の再生は公開後のページでご確認ください

70年代のロック全盛期の大御所たちも、相当な年代に突入なので、続々とあの人もこの人もで続々と導かれていくことだろう。
しかし、サブスク時代では、楽曲の権利者に、再生数に応じて、収益が生まれ、カバーした楽曲の動画からも収益が生まれる構造が成立しているので、召された時に史上最大の売上をたたきだすミュージシャンは多い。

2016年の最も稼いだミュージシャンは、マイケル・ジャクソン(2009年没)の遺族会だった。

□ジャクソンの遺産管理団体は、ビートルズの著作権を管理するソニーATVミュージック・パブリッシングの株式をソニーに7億5,000万ドル(750億円)で売却した。ジャクソンは1985年にATVミュージック・パブリッシング(後にソニー・ミュージックと合併)を、ポール・マッカートニーとの買収合戦の末、4,750万ドル(47.5億円)で購入していた。この投資によりジャクソンは7億ドル(700億円)以上の利益を得たことになる。

■ミュージシャン以外の著名人もBGMつきのメッセージをのこしておくべきだ!
ミュージシャンの場合は、古来から『権利関係』が明確で、新たなメディアが登場するたびに、新たな『権利』が付与されてきたために、非常に収益構造が多様だ。しかし、俳優となるとそうはいかない。
ショーン・コネリーのジェームズ・ボンド役の当時のギャラは…たったの4億円。ダニエル・グレイグの1/18。

□ショーン・コネリーは約4億円、ロジャー・ムーアは約8億円、ピアース・ブロスナンは約13億5000万ドルと時代と共にアップしているが、驚くべきはダニエル・クレイグで、『~スペクター』出演料はなんと約72億円

なんと、1作目の『007/ドクター・ノオ』では1万ポンド(約129万円)だった。いくら、売れていない無名の俳優であったとしても格安のギャラのようだった…。

□ 初代ジェームズ・ボンドのショーン・コネリーは、1作目の映画『007/ドクター・ノオ』に1万ポンド(約129万円)で出演。その後、6本の007映画に出演したショーンのギャラは上がり続け、平均出演料は1本あたり21万8,000ポンド(約2,810万円)、現在の価値に換算すると300万ポンド(約3億8,700万円)だったという。(1ポンド129円計算)

その後、2000年にエリザベス女王から贈られたナイトの勲位を持つ、サー・トマス・ショーン・コネリーだが、3分程度で楽曲が終わる音楽
とちがい2時間もの映画を何度も視聴するわけにもいかない。知名度はマイケル・ジャクソンもショーン・コネリーも超有名人であるが、召されてからの、稼ぎが違いすぎる。
■ミュージシャン以外も、サブスクで遺族用にメッセージを残しておくべきだ…
1985年に70歳で亡くなった映画監督俳優である『オーソン・ウェルズ』は、Spotifyでもチャンネルが残っている。あの有名な事件となったラジオの『宇宙戦争(The War of the Worlds)』のナレーションである。このように、コンテンツホルダーにとっても、召された当初にはなかったメディアが多々誕生することは容易に想像ができるので、映画で出演したら、番宣目的でも、オーディオコメンタリーを自ら残しておくことはとても重要だろう。DVDを見ながら解説するサブコメントでは2時間かかるので、それではなく、10分程度のYouTubeでもあれば、死後には爆発的な再生が見込めることだろう。

いや、いまさら、YouTubeやSpotifyはないと判断するか、遺族に残せるものが少ないと思えば、当然だろうし、むしろ、有名俳優が、俳優人生を語る『自分語り』は映画マニアの人ならば、撮影秘話であったり、映画のバックボーンを知りたがるはずだ。
DVDやBDディスクを購入するというフィジカル媒体マニアな人は、NETFLIX時代には増えていかないと筆者は想像している。
だからこそ、権利関係をクリアできるレベルの情報を自身のYouTubeで残しておくべきだ。
ショーン・コネリーの007シリーズの秘話はぜひとも聞いておきたかった。

重要なポイントは取材ではなく、自らの企画でインタビュワーを立てて残すべきなのだ。

勘のいい人ならば、昭和の大スターのチャンネルで、収録、編集込みのレベニューシェアのインタビュー番組を作りだすはずだ。そう、YouTubeの視聴者も高齢化していくのだ。万人向けのテレビチャンネルではない、マニアックな人の深堀りできるチャンネルほど、コアなファンが、死んだあとに熱烈に支持してくれるはずだからだ…。