1897年以来、クルマのドアのイノベーションはガルウィングだけだった。しかしこれからのドアはこれだろう!

 

米国のJatech社が発表した「Retractable Vehicle Door」
http://www.disappearing-car-door.com/

もう、この映像を見ると、なぜ、こんなに駐車スペースにも困らないし、優雅なドアが発想されなかったのだろうか?
ドアという引くか押すかしかない無用の長物を、透明化する技術だ。

長い間、ガルウィングという場所を必要とするドアのイノベーションしか存在しなかった。

https://www.youtube.com/watch?v=qN6-gC5z9cM

化石燃料を使わないという発想だけでなく、省スペースでありながらも、いままでの機能を損なわず向上させるアイデアはまだまだ登場させることは可能な気がしてきた。

「ワイパー」と「バックミラー」を再発明するだけでも、ノーベル賞ものではないだろうか?もしくは、デンソー以上の車体部品企業が作れるのは当然である。

世界のタイヤメーカーも、天然ゴムから石油から精製したゴムが大量に作れたからの成功だった。

ゴム製品という当時の新素材を取り入れた企業がタイヤという大量のゴム消費の金脈をつかんだのだ。

1829年、ミシュラン社の前身でエリザベス・ビュー・ベイカーは、ゴムボールを手作業で作る家庭であった…。

1898年、グッドイヤー社は、馬の蹄鉄のゴム詰め物や、ポーカーのチップを作っていた会社にすぎなかった…。

1930年、ブリジストンの創業者石橋正二郎は、しま屋とい地下足袋屋(じかたびや)でゴム底を作っていたが、モータリゼーションの流れをつかんだ。

自動車は、自動車メーカーだけでなく関連産業を生み出したことに意味がある。

デュポンは、GMという新産業に出資し、社長を送り込み、塗料提供の機会を増やすために、毎年のカラフルな色づかいの「モデルチェンジ」を発明する。

元・ゴア米副大統領の父、シニア・ゴアは、米国のハイウェイ(ウリーウェイ)を築いたことにより、ハイウェイという公共投資が生まれ、郊外に個別の大型住宅を持つという米国流のライフスタイルも誕生し、ローンで家を買うということで住宅ローンという一大金融個人サービスが誕生する。

「馬車(CARGO)」の移動サービスは、すべてガソリンで動く「馬のいらない馬車(CAR)」のコンセプトに継承される。

ドアひとつでも、新たな産業の萌芽を牽引することだろう。家庭のドアがすべて変化したら?

日本のドアは外側へ開くから不便なのだ。

欧米のドアは入る時に、たくさんの荷物を持っていても、押せばいいが、日本のドアは引かないと開かない。だから荷物を必ず降ろさなければならない。当然、引き戸になっている理由は家屋の「玄関」がせまいからだ。

しかし、「玄関」という足袋を脱ぐ文化があるからこそ、引き戸の文化となった。

日本の家屋が引き戸の文化になるためには、このテクノロジーの応用を住宅メーカーは考えるべきだろう。