【映画】『高い城の男』が描く日本の皇太子夫妻象が冷めきっていて怖い…

題字:筆者

Amazon プライムで視聴できる連続映画シリーズ
https://www.amazon.co.jp/gp/prime/
音楽もAmazon Musicだったり、Amazon漬けの日々だ。
こんなオリジナルな映画作品もスタジオとしてみずから配給し、会員には実質、無料で上映しているのだ。

暗い画面で、不思議な世界観ではじまる『高い城の男』。

悲しげなエーデルワイスとモノトーンで始まる…。
エーデルワイスは、 第二次世界大戦中、ドイツ軍山岳部隊の兵士を中心に歌われていた歌。

原作はフィリップ・K・ディック

エグゼクティブ・プロデューサー陣には、リドリー・スコットのクレジットも…。

第二次世界大戦に、ドイツや日本の枢軸国が勝利をおさめていたら…という、もうひとつのアメリカから描かれているパラレルワールドムービーだ。

まだ、シーズン1の途中だけど、毎回、おもしろさが増してきているのが、このような連続映画の特徴だ。
最後の1分に、どんでん返しがやってくる…。

シーズン1 エピソード1はこういうシナリオではじまる…

1962年、第2次世界大戦はアメリカの敗北に終わり、国土の東側は大ナチス帝国、西側は日本太平洋合衆国の統治下に置かれた。両国による圧政の最中、違う世界を映し出したフィルムが新たな希望として現れた。妹は姉にそのフィルムを託した直後、殺される。姉はフィルムが自由への鍵となると信じ、謎に包まれた制作者「高い城の男」を捜すことに没頭する。

日本の扱われ方がひどい…

カリフォルニア州をふくめ、米国の西部を統治するのが、日本軍。当然、kenpeitai(憲兵隊)という組織が軍国主義さながらの、リンチもふくめて覇権を握っている。ここにはステレオタイプな日本人が多数登場する。どことなく、中国といっしょくたにされている日本人象だ。

「つり目は迷信深いな」ドイツ将校が日本人の「易」に頼っているところに対して…

ドイツの上級将校たちと日本の大臣たちの軋轢。

「我らの信望厚き、皇太子ご夫妻の到着だ ヘドがでる」

「この旅は茶番だ。そして私たちもだ」
おそらく日本の皇太子夫婦の、この冷めた関係を描いた映画は、歴史上、初めてではないだろうか?
この関係性は当然、日本人にはとうてい描けない。
ロイヤルファミリーといえども、人間であり、夫婦である。
ダイアナとチャールズ皇太子だって冷めた関係を国民のために隠し続けていた…。

サンフランシスコで日本軍に統治されている米国民からみる皇太子夫妻。
時代を考えると、この皇太子夫妻は、日本の、現、天皇陛下と皇后陛下だ。いくらフィクションとはいえ、過激な表現。

それだけ、今までの映画界の中でのタブー、特にユダヤ系が中心のハリウッドでは決して作られないような作風のシリーズに挑戦した、映画スタジオとしての Amazon Studioの手腕に期待したい。

現在、日本政府や宮内庁からも、amazonに対しては、何も反応もない(笑)。

『高い城の男』の広告ラッピングジャックは2015年に問題に!

この『高い城の男』はラッピング列車によるキャンペーンでも2015年に、物議をかもしだしたことがある。映画としては自由だが、ラッピングされた座席に座らされる米国民としては不快感でいっぱいだったようだ。MTAはニューヨーク州の公営だからなおさらだ。

米アマゾン・ドットコムが自社制作のドラマ『The Man in the High Castle(高い城の男)』のプロモーションの一環として、ニューヨーク州都市交通局(MTA)内で行っていたナチスドイツと大日本帝国のシンボルをイメージしたラッピング座席の広告がネット上で大論争に発展していたが、非難を受け撤去されることとなった。

http://news.aol.jp/2015/11/25/amazonad/

しかし、シーズン1の1話がCMなしの48分これが10話でシーズン2まである。20時間近くかかる。1日2時間 4話みても10日間もかかる。やばいシリーズみはじめた! amazon primeで無料だからいいか…。歴史的な背景も勉強なるかも…。
時間を考えたら、原作読んだほうが、早い!