失敗だらけの政府の観光事業 それなのに『出国税』に『観光振興税』 400億円の謎

訪日外国人旅行者数 平成27年(2015年) 1,974万人
日本人海外旅行者数 平成27年(2015年) 1,621万人
(出典:法務省入国管理局「日本人出国者数」)

合計すると、3,595万人が空港を利用する。
1回出国税を1000円としただけで、359億円の税収となる。

http://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/in_out.html

2020年に4000万人インバウンド目標と考えれば、インバウンド客だけで400億円の税収となる。

「出国税」ではなく、「観光振興税」の名称

現在は、「出国税」ではなく、「観光振興税」の名称を考えているそうだ。
❏政府が、観光政策の財源を捻出するため、来年度税制改正で創設を検討している、出国時に徴収する新税について、名称を「観光振興税」とする方向で調整していることが9日、分かった。これまでは、便宜的に「出国税」という名称が使われてきたが、観光目的の税金であることを明確にする。航空運賃などに上乗せする税の徴収額は、観光庁の有識者会議が9日、1人当たり「1千円以下」とする提言をとりまとめた。

❏政府が、観光政策の財源を捻出するため、来年度税制改正で創設を検討している、出国時に徴収する新税について、名称を「観光振興税」とする方向で調整していることが9日、分かった。これまでは、便宜的に「出国税」という名称が使われてきたが、観光目的の税金であることを明確にする。航空運賃などに上乗せする税の徴収額は、観光庁の有識者会議が9日、1人当たり「1千円以下」とする提言をとりまとめた。

❏昨年1年間の訪日客と日本人の出国者は計約4千万人。1人当たり千円を徴収すれば観光庁予算(29年度は210億円)の倍近い約400億円が確保できる計算だ。税収の使い道は、欧州や米国など海外での観光PRのほか、最先端技術を活用した出入国管理の保安強化や手続きの迅速化、バーチャルリアリティー(仮想現実)技術を導入した観光案内や標識の多言語対応に充てる方針だ。
http://www.sankei.com/economy/news/171110/ecn1711100002-n1.html

総務省から勧告をうけていた観光庁

なんの為にこの税金を使うかというと、観光振興予算だ。

しかし、総務省から国土交通省(観光庁)は勧告を受けていた…。

『外国人旅行者の受入環境の整備に関する行政評価・監視結果に基づく勧告』
平成26年(2014年)7月 総務省

❏観光立国の実現のため、平成 15 年以降、「観光立国行動計画」、観光立国推進基本法、「観光立国推進基本計画」等に基づき、訪日外国人旅行者数年間 1,000 万人を目指して、関係府省において、ビジット・ジャパン・キャンペーン事業(平成22年(2010年)からはビジット・ジャパン事業。以下「VJ事業」という。)を始め、各種施策が推進されてきた。
❏平成24年(2012年)度は 469 事業を実施している。
❏125事業のうち、効果が上がっていないもの(目標の50%未満のもの)が 56事業(44.8%)あり、そのうち送客数等の実績がないとみられるものが 31 事業(24.8%)
❏調査した 223 事業のうち、213 事業(95.5%)は事業効果を把握していない。
http://www.soumu.go.jp/main_content/000303448.pdf




http://www.soumu.go.jp/main_content/000369925.pdf

ビジット・ジャパン事業 誘致効果0人なのに9300万円

2017年11月16日(木)ワールドビジネスサテライトより

まずは観光促進事業全体が、お役所仕事になっているような気がしてならない。
入り口でいくら集めても、出口がザルだと、集める意味がまったく見えてこない。