ゲイツ氏は「VeryVery!」ジョブズ氏は「Better and Better!」

B・ゲイツ氏とS・ジョブズ氏の基調講演を解析–スピーチ上手はどちら?というトピックについて。

ある文章を読んで理解するのに必要な教育年数を示す「Gunning-Fog」指標では、Gates氏のスピーチが9.37という数値だったのに対して、
Jobs氏は6.79だった。また、Gates氏は、使用した語の5.2%が3音節以上の「難解語」に分類される単語だったのに対し、Jobs氏は難解語
の使用頻度がおよそ3%に過ぎなかった。

ビデオなどを見てみると、明確にジョブズ氏の英語の方が日本人には聞き取りやすい。実際に会場にいると、Keynoteで映し出されるプレゼンテーションにも助けられ、さらにわかりやすく感じる。アップル製品最大のセールスマンであり、完璧なデモンストレーターであろう。

ゲイツ氏はどちらかというと、意外にもビジネス色が少なめでヴィジョンを語っていく方向でレトリックも多岐にわたり、外国人には理解しにくいのかもしれない。また、チャーチル首相からハリーポッターまでいろんな人の話題を引用し、笑いを取るからさらに難しくなる。さらにギークな抑揚のある英語は、笑うタイミングでその人の「ゲイツ語」の理解度がわかる。

またCESでは、ビデオクリップなどのエンターテインメントがあり、自虐ネタも満載で、世界一の金持ちというブランドを崩壊させることに命をかけているとしか思えない(笑)。

ゲイツ語のタグクラウド

2人の大きな違いは、使用する言葉の語彙だけではなく、「間」のとりかたに非常に特徴があると思う。

ゲイツ氏は昂揚してくると、声をひっくりかえらせながら、前ノリで「Very!Very!」を連発している。ゲイツ氏の「Very Very」は、どんなものにでも、くっつけるので、コギャルの前から「チョー、チョー」を連発していたので、コギャル語の先祖と歴史に残される日も近いことだろう。

反対に、ジョブズ氏は、声を落して、半拍遅れで、聴衆の固唾を飲む音を聞いてから、必殺のキーワードをしゃべりはじめる…。まるで、みのもんたのファイナルアンサー的なノリに近い。対する、ジョブズ氏は久米宏的前ノリといったところか。

しかし、完璧なプレゼンテーションを終えた後のジョブズ氏と握手を交わすと、異常なほど体温が高くなっていることに気づく。しかも、ごっつく太い指でだ。実は、本人が一番、ストレスが高かったのかもしれない。
反対にゲイツ氏は何も普段とは変わらない。まったくストレスを感じないのだろうか?

ジョブズ語のタグクラウド

ジョブズ氏の口癖は、「One more thing」と思われがちだが、製品がない時はやはりしゃべらないようだ。

しかし、最近のジョブズ氏は、「Better and Better and Bettrer」がお気に入りのようだ。そして Digg Reelの今週号によると、「Better and Better and Better」説は確実なようだ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です