ユニクロのテニス特集 すぐに売り切れになっているシーンを見ていてふと考えた事…。値段も3990円だ…。全豪オープン(2015年1〜2月)のウェアなのに、申し込んで届くのは、ウィンブルドンが始まる頃だ。何の夢も希望もない…。
http://www.uniqlo.com/jp/store/feature/uq/tennis-au/men/
ボクが柳井正CEOの立場ならば、すぐに、ファーストリテーリングは、
3つのブランド展開を行うだろう。
【1】GUは、ファストカジュアル この分野は浸透している。
【2】UNIQLO は、機能性衣料 単なるファッションではなく、機能からデザインされた衣料品。こちらもコストパフォーマンスも高く浸透している。
【3】そして、現在手つかずなのが、プロフェショナル・ラインナップだ。
ケース事例は、 ロレックスのマーケティング
時計のロレックスの歴史をたどればわかりやすいのだが、地底冒険家、パイロット、ダイバー、レーサー、レントゲン技師とプロフェッショナルを支えるツールとしての機械式時計を、それ以外の職業の人に提供している。そう、それは夢の職業の代替手段としての消費の記号化なのだ。
ユニクロの現在のテニスラインナップも同様で、ユニクロ&テニスで、「ユニティー(Unity=結束・結合)」ブランドを提唱したい。
名前やデザインは、佐藤可士和さんがうまく調整くださるはずだ。
課題は、マーケティングだ。
ビヨン・ボルグ時代のFILLAのブランド・ストーリー 誰もが語りたくなるエピソード
価格帯を4000円ポロ(店舗ではなく、ウェブで限定販売しているテニスウェアの価格帯)であれば、5倍の価格設定の2万円のプロフェッショナルモデルとする。 参考にしたいのは、かつてのビヨン・ボルグ時代の FILLA ウェアだ。
ウィンブルドンでのジョン・マッケンローとの死闘を制したボルグは、FILLAに身を包んだ戦士であった。
ジミー・コナーズを制した後、チャンプであり続けたボルグに迫り来る、次の新世代ジョン・マッケンロー。新たな若くて、小生意気な小僧とのゲームでネットプレイでの悪童に対し、寡黙で冷静なアイスマンたるボルグの真摯なあきらめないベースラインでのトップスピン・プレイに魅了された。そのストーリーを2万円のFILLA(現在は韓国資本)を購入する人は語りたがる。反対に1万円のマッケンローのウェアのセルジオ・タッキーニには1/2の価値しか語れなかった。
普段は、ユニクロだけど、いつかは、ユニティー。
誕生日のプレゼントにユニクロはがっかりされるけれども、プロフェッショナルラインナップの「ユニティー」ならば満足されるだろう。
プロスポーツと、プロのレアな職業への衣料提供とその社会性のストーリー化
例えば、CSRを考えると、原発事故処理で働く人のつなぎ服だったり、地雷除去の人、消防署の防火服の下に着るアンダーウェア、海猿のラッシュガード、自衛隊のウェアなどプロの社会活動を支える機能性とデザイン性と社会性を盛り込んだ初のブランドだ。
極限のプロフェッショナルを支える究極の品質を誇るウェアならば、5倍の価値を持つはずだろう。もちろん、機能のユニクロの最上級のぜいを尽くせば、最高級のアパレルブランドとなるはずだ。
単一機能で、コストパフォーマンスだけでは、もう満足できない。
発展途上の国々を見れば、もっと夢見ることのできるユニクロ・ブランドが必要なことは明白なはずだ。
なぜ、柳井さんはこの分野に挑まないのだろうか?
不思議でならない。
いつでも、コンサルテーションやプレゼンする用意はこちらにはある。