岩佐琢磨。株式会社Cerevo(セレボ)代表取締役。
岩佐:スタートアップって、スピードが何よりも重要です。何かやろうと決めて、結果が出るまでの時間を1日短縮できるか3日か、1カ月かでぜんぜん生存確率が違ってくる世界。ぶっちゃけスピードで負けたらスタートアップは何で勝つんですかと。
で、僕らは製品開発時に中国のベンダーから部品を調達しています。例えば部品代が10個で3ドルくらい、送料30ドルのバネを1日でも早く入手して組み込んで使ってみたかったりするわけです。試してみてダメだと感じたら、また10個3ドル送料30ドルの、違った仕様のバネを買うんですよ。そのときベンダーとはチャットでやりとりしていて、「金さえ払えばいつでも送ってやる」と言われるんですね。「じゃあ今すぐ払うから今日の便で発送してよ」「えー」「できるでしょいけるでしょ」と。このシーンで、国際的な信用力があり、多くの人・企業がアカウントを持っているPayPalが欠かせないんです。
中国に限らず東南アジアの方たちって、文化もあるのですが本当にストイック。たとえ3,000円くらいのものでもお金が振り込まれるまで一切動かないんですよ。だから銀行振込だと送られてくるまでの時間がかかりすぎる。でもPayPalは決済後リアルタイムで相手のPayPal口座で入金が確認できるので、即日発送もお願いできるんですよ。
この話をすぐにでも金融庁とやらのおエラさんに見てもらうべきだろう。
与党の内閣府にも「クールジャパン戦略」とかもあるが、日本の銀行法などにも再度、PayPalのような手数料が安価でなくても、「リアルタイム」に銀行決済ができる方法を構築させるべきであろう。
起業の時にかかる印紙税、登録免許税。あれだけですぐにでも、スタートアップ起業の登録申請を受け付けるなどを行えば、国税庁しか法人データを持っていないとかで、スタートアップの支援策が見えにくくなる。
国税庁や法務局は税務署は利益が上がっている法人にしか興味がないからだ。
本当は個人のマイナンバーの前に、法人のマイナンバー制度をやるべきなのだ。