「目指している未来が違っていた」シャープ。過去最大の3800億円の赤字「目の付けどころが、シャープでしょ」を思い出そう!


 

   

 

 

 

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「目指している未来が違っていた」シャープ。
過去最大の3800億円の赤字「目の付けどころが、シャープでしょ」を思い出そう!

かつて、シャープの、スローガンに

「目の付けどころが、シャープでしょ。」

というお茶目なキャッチフレーズがあった。

ボクは、このフレーズ時代のシャープの、いたずらっこぶりが大好きだった。

「両開きの冷凍冷蔵庫」などは、開発者にノーベル賞をあげたいほどだ!

まさにシロモノ家電のSONYであった。

そして、なんといっても、「液晶ビューカム」!

ボクの人生を変えた製品だ。

ポール・マッカートニーも愛用している。

ビデオカメラからファインダーが消え、モニタを見ながら撮影するという、現在のデジタルカメラの撮影手法のオリジンは、シャープの液晶ビューカムにあった。

この1990年代から2000年代のシャープは、2番手、3番手のイメージを変えつつあった。

ソニーを変えるほどの新しいブランドになりつつあった。 
映像機器では「液晶ビューカム」が肥大化する一方だったが…。

そして、液晶分野にフォーカスすることによって、「プラズマ」陣営に対しての「液晶」陣営のテレビ文化を牽引していく。日本の大半の家庭が、蛍光灯の明るい部屋でテレビを見ている状況が液晶陣営を後押しした。

決して、シャープのインタフェースなどは、お世辞にも優れていないが、液晶の美しさだけは抜群だ。反対にテレビはそれだけでよかった。

さらに、「世界の亀山」という亀山工場産のテレビを、まるで松阪牛のような産地ブランドとして家電量販店で並べた。シャープのというよりも、亀山工場のサシのはいった肉を買うかのように液晶テレビを選んだ(笑)。

しかし、日本のテレビ産業を失速させ、止めを決めたのは、2011年03月の「エコポイント」と2011年07月の「地デジ」である。

10年間におよぶテレビの買い替え需要をこの2011年のたったの半年の間に使い果たしてしまった。

この時期に買った顧客は、一度も使うことのない、3Dメガネと共に、テレビを今後10年間も買わないからだ。

2011年3月末日、家電量販店では、薄型テレビを購入する人が2時間待ちでテレビを購入していたのが夢のようであった。しかも、当時の最安値である。 さらに、テレビは最安値とデフレをとなり、現在は液晶40インチでも、2万円でプロバイダーと同時加入すれば購入できる。

日本が、リーマンショック以降の、一時的なテレビ需要に踊らされている間に、海外企業はさらにグローバルに成長していく。

日本のメーカーが日本クオリティにこだわるあまり、海外の顧客のことを真摯に考えていなかった。それは、日本人の奢りともいえよう。

韓国のLGのテレビがそれを象徴している。「コーランテレビ」だ。

http://www.afpbb.com/article/economy/2518108/3345872

メニュー操作でコーランの全114章の文章をスクリーンに表示することが可能。録画用の160GBのハードディスクドライブを内蔵しており、コーラン全文の中から10か所までブックマークできる。
LG電子のプラズマディスプレイ部門の朴鍾碩(パク・ジョンソク、Park Jong-Seok)副社長は、中東では敬けんなイスラム教徒たちが毎日コーランを読んでいることからコーランテレビの着想を得たと説明する。

まさに、国際的な視野にたったメーカーだと思う。テレビを見ていながらも、お祈りの時間を忘れることなく、さらにスクリーン表示もできる。日本のテレビであれば、テレビ局が「テレビ画面を汚す」という、訳のわからない理由で反対することだろう。しかしLGは現地の人々のニーズにそったものを開発している。

かつてのシャープは、「目のつけどころがシャープでしょ」であった。今は、その言葉は、サムスンやLG、ホンハイのような企業にしかあてはまらない。

サムソン本社は1990年から、入社3年以上の課長代理クラスの社員を対象に、世界64カ国のどこかで、好きなように1年間暮らす制度を設けた。これが現地のニーズを吸収できる土壌を育てている。

シャープやソニーがそんな海外文化投資を行いもせずに、日本の中だけで考えて、世界に売り歩いていた。それは、売れなくて当然だ。

アメリカでは、まだ、2曹式の自動洗濯機が売れているのに(メキシコ人の大家族を中心に)、パナソニックは、斜めタテ型の高価な自動洗濯機を売ろうとしている。売れるわけがないのは誰もがわかる。

日本のメーカーは、もっともっと世界の市場に目を向け、日本人クオリティはすべての国で受け入れられるという奢りを今すぐに、捨てなければならない。

世界の人たちは、日本人クオリティを求める前に、もっと安くて便利な機能を求めている。

もしくは、アップルのように、今までにありそうだったけど、無かったものを、顧客の声を聞かずに作るかだ。

今や、SONY神話を信仰してきたアラブの富豪たちでさえ、Sumsungを信仰し始めている。

その、どちらもできない日本のメーカーは、ソニーのように、1万人規模のリストラに750億円をかける。
http://www.sankeibiz.jp/business/news/120412/bsb1204121538003-n1.htm

子会社を作られせてもっと自由闊達に製品を作らせて、工場を時間貸しすればいいのだ。
750億もあれば、700社の会社が作れる!それでも資本金1億円の中小企業だ。資本金1000万円にすれば、7000社ものベンチャー企業が起業できる。そのうちの70社(1/100社)くらいが成長すれば、1万人分の雇用を生むだろう。

ますます、大企業病は、リストラを重ねて、innovationを創造しずらい環境を自ら作ろうとしている。

テレビは、もはや、テレビを移すものではない。 自分の行動履歴を確認したり、知人とのインフォメーションを確認したり、時々、番組や映画を見たりするものと考えたほうがいいのかもしれない。

 

現在、シャープの、亀山工場も、タブレット液晶にシフトしていくという。
最新技術「IGZO」を使ったタブレット端末用の中小型液晶パネルについては「2012年3月末から量産出荷を開始した。4月以降、収益に寄与していく」と大西徹夫常務。

 

  • 次世代2K液晶パネル 3,840×2,160ドットのQFHD
  • 高精細ノートPC向けの10型液晶パネル。画素数は2,560×1,600のWQXGA
  • タブレット端末向けの7型IGZO液晶パネル 画素数は1,280×800
  •  

    台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の資本が子会社シャープディスプレイプロダクト(大阪府堺市)に入り、堺工場だけでなく、事業提携先としての本社のシャープjの亀山工場のIGZOもすでに、鴻海(ホンハイ)精密工業の受託工場となっていると想像するのは、簡単だ。

    ボクの予想では、アップルのiPhone5にIGZOが使われても、全く不思議ではない。

    ただ、問題は、台湾企業の鴻海の受託先が中国から日本に変わっただけである。最新鋭機器は日本の工場。量産廉価型は中国というように、単なる外注であり、受託受け入れ工場である。

    こんな、いまだからこそ、「目のつけどころがシャープでしょ!」ともう一度言わせて見たい。

     

     

    【資料】

    シャープの堺工場のシャープディスプレイプロダクトは、http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%80%E3%82%AF%E3%83%88

    ソニーとの強力な日本産液晶タッグと思われていたが、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の株式の46.48%(保有株式の半数)を660億円で郭台銘(鴻海精密工業代表者)個人に譲渡することを発表(2012/03/27)。

    台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は、世界最大のEMS(Electronics Manufacturing Service)企業であり、アップル製品の主要部を生産委託されている。

    シャープ過去最大の3800億円
    http://jp.reuters.com/article/technologyNews/idJPTYE83906G20120410 
    2012年3月期の最終赤字が従来予想の2900億円から3800億円に拡大する見込みだと発表。
    連結売上高予想は従来の2兆5500億円から2兆4500億円に、営業損益は従来のゼロから400億円の赤字に、それぞれ下方修正した。

    http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20120413_526327.html

    IGZO液晶パネルは、シャープが、2002年から開発に着手。インジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)から構成される酸化物半導体「IGZO」を採用することで、従来のアモルファスシリコンを利用した液晶パネルに比べて、薄膜トランジスタの小型化を図ることができるのが大きな特徴。これにより、1画素あたりの透過量を高めることができるほか、新規駆動法により、データの書き換え回数が減少できることから低消費電力化を実現。さらに同社独自のUV2A技術で培った光配向技術の活用により、高品位表示を実現するという。

    固体物質中での電子の移動のしやすさを量で示す「電子移動度」では、アモルファスシリコンに比べて20~50倍となっており、これにより高機能な薄膜トランジスタが形成できるという。

    「携帯電話やスマートフォンなどに搭載されているCGシリコンを採用した液晶パネルでは、アモルファスシリコンの100倍以上の電子移動度があるが、IGZOが持つ20~50倍の電子移動度でも、ノートPCや液晶モニターの領域では、CGシリコン並に高機能化した薄膜トランジスタを形成できる」とした。

    http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M1JAOH6K510U01.html

    台湾の鴻海精密工業との資本提携で1300億円強を調達すると発表した

    提携に伴いシャープは、鴻海グループ4社に対する第三者割当増資を実施し665億円を調達。これに伴い鴻海グループは計9.9%の株式を取得する。単体での筆頭株主は引き続き日本生命保険の4.6%。払い込みは5月末から来年3月26日までで、発行価格は550円。

    また、液晶パネル主力の堺工場(大阪府)の運営会社で、ソニーも資本参加している「シャープディスプレイプロダクト」についても、シャープの保有株の半分46.5%を鴻海側に売却し、660億円を調達。これに伴い鴻海側は、堺工場で生産されるパネルの最大50%を引き取る。

     

     


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