蘇生措置拒否とは…?
蘇生措置拒否(そせいそちきょひ)とは、終末期医療において心肺停止(CPA)状態になった時に二次心肺蘇生措置(ACLS)を行わないこととされる。
医師という職業は、死にかけている人を何がなんでも生き返らせることの職業だ。しかし、心肺停止をなんとか生き返らせたけれども、「植物人間」として意識がないけれども生き続けるという活かされ方もある。
これはきっと、本人も遺族になられる人にとっても不幸だ。
急患が胸にタトゥー(入れ墨)で「DNAR(Do Not Attempt Resuscitation)」があっても迷わず蘇生に取り組む医師が11%もいるそうだ。
急患が刺青でDNAR、「迷わず蘇生」は11%
蘇生措置が必要な救急患者の身体に「蘇生措置拒否」とタトゥー(刺青)で心肺蘇生を控える「DNAR」の意思が書かれていた場合に、どのような対応を考えるか医師会員に尋ねたところ回答者916人のうち、「迷わず蘇生措置を行う」と答えたのは11.1%にとどまり、「蘇生措置と並行して家族らの意思確認に努める」が最多の53.9%を占めた。
急患が刺青でDNAR、「迷わず蘇生」は11%|m3.com意識調査|医療情報サイト m3.com
そもそも、人類のハードウェアは、40〜50年経過すると、世代に新陳代謝するように「神」にプログラミングされていると思う。
何よりも、「永久歯」だ。ミュータンス菌から石灰化にいたるまで、歯だけえなく歯茎にいたるまで、乳歯と永久歯が生え替わり、永久歯の役目が終えたら、捕食で栄養を確保できなくなり、死が訪れるというのが『人類』の生き様だ。
歯科治療の進化は、銀の詰め物まで保険適用で、歯周病対策まで施され、定期検診さえ、おこたわなければ、死ぬまで歯は永久に働き続けることができるようになった。
同様に、目の機能も白内障にならうとも、視力回復ができたり、メガネやレーシック、コンタクトレンズ、老眼鏡にいたるまで、補正が十分にできる。
さらに、耳が遠くなっても、補聴器ででそれがカバーできる。
何よりも、年齢を重ねてからも必要なものは、筋肉ではなく、カネだ。
カネさえあれば、筋肉以上の介護で、生き続けることができる。
しかしだ…。カラダのどこが常に痛かったり、辛かったりの日々ほど苦しいものはない。
『延命措置拒否』の気持ちも当然理解できる。
『クオリティ・オブ・ライフ(品質ある人生)』を考えるならば、カラダが健康で意識もはっきりした状態で多少の不具合を愛しながら生きていき、お迎えを静かに待つだけでなく、自分からお迎えを呼び寄せてもよいかと思った。
ミニチュアで見る世紀末を見て…。自分の『命』の人権くらい自分で決めさせるべきだと感じた。
写真で見せられない孤独死
茶色く汚れた布団、血で真っ赤に染まった風呂場、大量のゴミで埋めつくされた床――。目を背けたくなる衝撃の光景だが、これ、実は「孤独死」や「ゴミ屋敷」をミニチュアで再現したものだ
身よりもなにもなくなり、人知れず死んでいく『孤独死』。
なんだからそれを考えると、この夜からさよならできる施設をきちんと法整備する必要があるかと思った。
1970年代のディストピアミな未来映画『ソイレント・グリーン(Soylent Green)』の『ホーム(Home)』という施設。
2023年、人類は増え続け、ニューヨークは食糧難で苦しむ…。
そこに「Soylent Green」という食事が無償提供されるようになった…。
そして、『home』と呼ばれている、自殺センターでキレイな映像を見ながら、人は死ぬことができるのだ。
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