テレビ電波の原価率は0.1パーセント 仕入れはタダ同然!「電波停止」発言に反論できないテレビ局の弱み

テレビ電波の原価率は0.11% 仕入れタダ同然!
「電波停止」発言に反論できないテレビ局の弱み

テレビの営業収益は、3兆1150億8200万円
それに対しての仕入れとしての電波代金は、34億4700万円
なんと、電波の原価率は、0.11%だった…。

これはさすがに電波料安すぎる!
日本の飲食店の原価率を30%を放送局に課せるとしたら、
3兆1150億8200万円×30%=9,345億円と、1兆円ほどの電波料の税収が毎年、採れるということか…。

そこまでいかなくても、アメリカ並の、オークション収入年平均4,600億円くらいは税収として取れそうだ。

2012年度の電波利用料収入は約715億円、内訳は携帯電話事業者が72.3%なのに対し、放送事業者はたったの7.2%である
携帯電話会社は、ユーザーから携帯電話1台につき年200円を電波利用料として支払っている。つまりテレビは携帯ユーザーのARPUによって、タダ同然で使えている。

現在のテレビ電波をオークションにすれば約30兆円もの価値があると試算もされていた。
このオークション制度を実施しなかった現、与党に対し、日本のテレビ局はあまり大きな口を当然叩けない弱みがあるのだ。

「電波停止」発言に反論できないテレビ局の弱み 政府は切り札を握っている | ドクターZは知っている | 現代ビジネス [講談社]

’08年に河野太郎衆議院議員(現・行革相)が、ブログで各テレビ局が支払っている電波利用料を公表したことがある。河野氏が’15年に入閣した際にそのブログは削除されたが、インターネットアーカイブ上には「記録」が残っている。公表されたデータによれば、テレビ局の電波利用料負担は、総計で34億4700万円。だが、営業収益は実に3兆1150億8200万円にのぼる。ブログには「電波を独占して上げる収益に対して利用料が千分の一。低すぎませんか」と書かれていた。まったくその通りである。高市総務相、ひいては政府は、この低すぎる電波利用料の実態を知っているので、テレビがいくら喚いてもまったく動じない。文句を言うなら、電波利用料を引き上げる。この切り札を政府が握っている限り、最後には黙らせられることを知っているのだ。

情報源: 「電波停止」発言に反論できないテレビ局の弱み 政府は切り札を握っている | ドクターZは知っている | 現代ビジネス [講談社]

日本の放送事業者に対する電波利用料は不当に安い

電波利用料は2007年度の見込みで、民放とNHKの支払いが約38億円なのに対し、国側の放送関係の歳出は約212億円。菅氏は「放送局は高給だという批判もある」とも指摘し、電波利用料の値上げは可能との認識を示した。

米国
電波利用料収入約240億円、オークション収入年平均4,600億円。
放送局の免許も、原則オークションの対象。
英国
電波利用料収入約213億円、オークション収入年平均2,250億円
放送局に対する電波利用料は減額。代わりに放送事業免許料約538億円を徴収。放送局に対する特別措置を勘案して、総額は840億円となる。
フランス
電波利用料収入約94億円、第三世代携帯電話免許料年平均約113億円+売上げの1%
放送局に対する電波利用料は免除。代わりに映画産業等の支援のための目的税等約380億円を徴収。
韓国
電波利用料収入約200億円、出損金による収入約250億円
放送局に対する電波利用料は免除。代わりに広告収入の一部約350億円を徴収し、放送発展基金に充当
これに対し、電波利用料制度の現況についてによれば、日本の現状は次の通りである。
日本
電波利用料収入653.2億円(平成19年度)
放送局に対する電波利用料はわずか7億円。アナアナ変換対策にかかる暫定追加電波料30億円。合計38億円。

http://d.hatena.ne.jp/LM-7/20070505/1178384231

テレビの電波料の原価率の低さを携帯電話会社が負担しているようなもの

テレビ局の電波利用料負担、携帯会社のわずか10分の1? テレビ局と総務省の利権か

電波利用料を支払っているのはテレビ局などの放送局だけではない。電波を使っている携帯電話会社も支払っており、全額通話料として携帯電話ユーザーに転嫁されている。具体的には、携帯電話1台につき年200円だが、携帯の支払い明細書に「電波利用料」という記載がないので、利用者が知らないのも無理はない。
12年度の電波利用料収入は約715億円の見通しで、内訳は携帯電話事業者が72.3%なのに対し、放送事業者はたったの7.2%である。NHKは電波利用料を受信料に転嫁しているし、民放は企業が支払うCM料に転嫁している。つまり、電波利用料のほとんどは、携帯電話を使っている消費者が負担しているといってよいだろう。
http://biz-journal.jp/2013/05/post_2051.html

現在テレビが占拠している帯域も含めてすべてをオークションにかけたとすれば、30兆円近くの価値があるとのこと。安倍政権は国庫に入るはずだった数千億円に上るオークション収入をフイにしてまで、テレビ局などによるタダ同然の電波使用という利権を維持させることにしたのである。安倍政権がオークションを取りやめた理由として、「大メディアに恩を売りたかった」との見方もあるが、真相はわからない。
http://biz-journal.jp/2013/05/post_2051_2.html

【参考資料:テレビ局ごとの電波利用料】

※営業収益100億円以上のテレビ局、但しNHKは経常事業収入
営業収益(2006年) 電波利用料(単位百万円)
NHK 675,606 1,215
日本テレビ 288,636 317
東京放送 277,400 318
フジテレビ 377,875 318
テレビ朝日 227,687 318
テレビ東京 111,200 317
北海道放送 13,245 15
札幌テレビ 16,553 15
北海道テレビ 14,369 15
北海道文化放送 13,521 14
仙台放送 10,466 4
テレビ神奈川 6,824 3
中部日本放送 35,815 4
東海テレビ 36,723 4
名古屋テレビ 26,120 4
中京テレビ 32,958 5
テレビ愛知 11,189 1
静岡放送 11,625 7
テレビ静岡 10,132 6
毎日放送 69,514 10
朝日放送 74,192 10
関西テレビ 72,429 10
讀賣テレビ 66,895 10
テレビ大阪 14,494 1
中国放送 11,414 10
テレビ新広島 10,177 8
RKB毎日放送 20,656 6
九州朝日放送 17,643 6
テレビ西日本 16,090 6
福岡放送 14,362 6
※出所:衆議院議員 河野太郎氏の公式ブログより
http://biz-journal.jp/2013/05/post_2051_3.html

総務省のメリット

総務省も実は、本音ではオークションをやりたくなかったと言われている。電波利用料は税金ではないため、財務省による再分配の対象とはならず、形の上では一般会計の総務省予算になっている。ただ、電波法によって使い道が決められている特定財源であり、全額が総務省によって使われる。総務省の「隠れ特別会計」との指摘もあり、総務省が自分たちの裁量で使える予算なのである。もし、オークションが導入されていたら、総務省はこの貯金箱を失い、財源を財務省に取られていたとの声もある。
先ほど、電波利用料の使途内訳で「研究開発:18%」と書いたが、これなどは天下り先である特殊法人へのばらまきとの指摘もある。これまでのように電波利用料を握っておくことが、総務省にとってもおいしい話なのだ。
http://biz-journal.jp/2013/05/post_2051_2.html