本当は、このようなエントリーをこの時期に書くべきではないが、慣用句として、ウェブサイトにも普通に使われているので、「ご冥福をお祈りします」について一言、ふた言。
最近では、『ごめいふく警察』もふえているようだ…。
「ご冥福をお祈りします」とついつい言ってしまうが、実は「冥福」という宗教用語からすると、間違った使い方だと指摘をいただいた。 こちらで使っていて指摘をいただいた → 人身事故という名のテロ行為
仏教や浄土真宗では「冥福」行き を祈るものではないようだ。
「ご冥福」とは、「冥土・冥途」で幸福になる意味であり、仏教には冥土が存在しない。
そもそも、冥土・冥途とは、死者の霊魂が行く、暗黒の世界であり、そこで、幸せになることを祈られても困るという意味あいだからだ。
浄土真宗では、誰もが亡くなられたら、極楽浄土に行けるので、お祈りをする必要すらないそうだ。
なので、使い方として、無難で正しいのは、
「心より追悼の意を表します」だそうだ。
もしくは、「お悔やみ申し上げます」だ。
ただ、どうしても、ご冥福を…と言ってしまう。なぜだろうか?
それは、ご冥福の場合は、◯◯さんの「ご冥福」を祈ることができるからだ。
心より追悼の意は、あくまでも、自分の意思である。お悔やみ申し上げるのも自分の意思であり、なくなった方へ捧げられたりするものでないから、なんとなく自分の心情にしっくりとこない。
「心より、◯◯さんに対しまして、追悼の意をお祈り申し上げる…」 と余計にもどおかしい…。
でも、今回は、何か、本当に心からお祈りしたいキモチで一杯だ。
亡くなられた方々の、◯◯を心より、お祈りしたい。
いい◯◯を教えていただきたい。