1万時間の「えー…」池上彰と林修が絶対に言わない言葉

現在の民放テレビ局は、池上彰と林修に足を向けて眠ることができない。

2時間番組、3時間番組の教育情報エンタメ番組を量産できる稀有なキャラクターだからだ。
これらの番組の特徴は、ほとんどロケを必要としないスタジオ収録。

【タイプA】池上彰と林修とガヤ芸人の講義スタイル
【タイプB】ゲストとガヤ芸人、そして池上彰と林修

このパターンだ。
何が良いかというと、圧倒的な制作コストを下げながら、数字が稼げる。かつての細木数子番組状態だ。
かつてのように、池上彰が休業宣言した段階でこの流れは止まる。番組作りが属人的になればなるほど、実はリスクが高まるのだ。人気レギュラー番組を掛け持ち始めると、ある程度のところで質は止まり、視聴者もマンネリ化する。
実際にボクのテレビのハードディスクには、このお二人の番組すべて録画をしたアーカイブがあるが、とても再生するまもなく、新たな番組が録画されて、とても見る時間がないのだ。しかも2時間とか3時間の特番だらけに、放送局が便りっぱなしだからだ。

なぜ?、この二人が、視聴率を稼げるのかの点の理由はいつくかあるが、その一つに、「ひとり語り」の抜群のうまさがあることに注目したい。

YouTubeなどを見ても、池上彰と林修、この二人に特徴的な「技術」がひとつだけある。

言葉の間に無意味な「えー…」をはさまない技術

アナウンサーでも原稿がない時には、ひとり語りに「えー…」を挟んで、間を埋めてしまうが、この2人は見事に「えー…」を封印している。どんなにお話が上手な人でも、必ず「えー…」で、ひとり語りとなると、喋ってしまう。

この「えー…」を封印するために、この二人は、1万時間以上の意識をしている努力をしているから、話が上手なだけでなく、無意味な「えー…」がないので、非常にテレビ・メディアに向いている。

池上彰は、長年のこどもニュースのお父さん役で、培ったはずだ。

さらにアナウンサーでないまでもNHKでトレーニングを受けている方だ。わたし「が」、の「が」は鼻濁音という鼻にかけた「濁音」を「わたしかぁ」と柔らかい表現を取り入れている。

林修は、長年の東進ハイスクールの講義ビデオで、培ったはずだ。

https://www.youtube.com/watch?v=30sE5wVqv-M
林修の池上彰より優っているところは、ボケができるところでもある。

1万時間の法則

1万時間の法則は、「えー…」と言わない時間をそれだけ「意識して」過ごしている経験によるものでもある。

1万時間とは1日4時間でも6.8年間。1日8時間でも3.4年間必要な技術習得の時間だ。

政治家の人たちにも、ぜひ見習ってほしい技術だ。それだけ聴きやすくなるのだから、義務でもある。

予算の質問の時に「えー」を乱発していながら、質問時間がないので…という国会議員を見るたびに、議員の話す技術不足を指摘したくなる。テレビで発言する人は、「あー」とか「えー」を極力、封印している。
「えー」と言わない政治家はまだ日本にいないのだ!

「えー」はみんなが使っているから、気にならない。
しかし、無い方が圧倒的に聴きやすい。

「えー」は、口癖になるのと同じだ。
サッカー選手がインタビューで「ま、そうですね」と言わないと何もインタビューで喋れないと非常に似ている。

「えー」は、意識しない限り、絶対に直せない。

人気YouTuberになればなるほど、「えー」と言わなくなる法則性もあるから注意してみよう。
わざわざ「えー」だけをカットして編集する人までいる。だったら、最初から「えー」を言わない技術を習得したほうがよい。

Youtubeは、自分がカメラに向かって「えー」という言葉を言わない練習ビデオにしても良いくらいだ。

ボクもかつて、「えー」と言わないでも、喋れていたはずだが、これは毎日行っていないと、また元に戻ってしまう。
意識的に、言葉を発する時に「えー」と言わない努力をする。

これだけでも、ひとり語りの説得力が大きく変わる。

【追記】

こっ恥ずかしいのですが、「えー…」と言わないトレーニングを受けて、本番に望んでもこれだけ「えー…」連発してしまいます。

これを乗り切るには、自分自身で意識するしかありません!

 

 

  • 意識的に 10-20% ゆっくり話す:たいていの人はプレゼンのときに早くしゃべりすぎです。しゃべることに集中しすぎると、他のことに余裕がなくなってしまいますので、意識的にスライドの分量を減らし、ゆっくりと話すことで頭でマルチタスクをできるようにしておきます。一つのタスクは当然プレゼンの筋を追っていますが、別のタスクは自分の手の動き、顔を向ける方向、立っている場所などを常に意識しています。最初はゆっくりでも次第に加速してくる人もよく見かけますので、手元の経過時間とスライドとを見比べてタイムを計るようにしておくとよいでしょう。
  • 沈黙をスタイルとして取り入れる:「えー」とか「そのー」という言葉は、プレゼンの途中で言葉が途切れるのをおそれるあまりに飛び出ていることがよくあります。逆に文章と文章の間の沈黙を「間」としてスタイル化するようにすれば、途切れ目をおそれることもなくなりますし、よけいな「そのー」も自然に減っていきます
  • スライドからスライドに移るときの決めぜりふを設定しておく:「えー」「そのー」は言葉の接ぎ穂であらわれるものですから、次のスライドに移った際に一番目立って登場します。こういう場合は、スピーチ全体を暗記することができなくても(した方がいいですが)、次のスライドにいく場面の台詞だけを集中的に暗記しておくと、流れが生まれてプレゼンがスムーズになります。

    http://lifehacking.jp/2007/11/removing-ums-and-ah-from-your-presentation/