戦後70年を迎えたが、今だに日本は本当の意味での戦後のレジームを迎えておらず、従軍慰安婦問題などが今だに問題となる。植民地化や靖国問題に対しても文句を言われる。
一方、ユダヤ社会やイスラエル国から、アウシュビッツ問題があったにも関わらず、ナチスやドイツに対しての事は聞こえてこない。
ドイツの戦後補償の合計金額 1043億マルク
1 EUR = 1.95583 DEM (1 DEM = 0.51129 EUR) の固定レート で
533億ユーロ = 7.3兆円 @137yen
のおかげかもしれない。
日本も第二次世界大戦のつけは未来に残さないために、しっかりと補償の形態を検討しておくべきかもしれない。その方が未来への交易にとってもプラスになるのではないだろうか?
ドイツの戦後補償 1999.1.1.現在
第三国との合意に基づく補償 | イスラエルとの補償協定 1952 |
ナチスにより迫害を受けたユダヤ人(右ユダヤ人のイスラエルにおける居住実現等が目的) |
35億マルク
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包括協定等 (*注1) |
ナチス行為により被害を受けた各対象国国民 |
28億マルク
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連邦法による補償 | 連邦補償法 1956制定、1966改定 |
ナチスによる被害者で独第三帝国領域に居住していた者。国籍を問わない。 (人的損害に対する補償) |
796億マルク
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連邦返還法 1967 |
ナチスにより強制的に収用された動産及び不動産等物的損害についての補償 |
40億マルク
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補償年金法 1992 |
旧東独におけるファシズムへの抵抗者及びその犠牲者に対する年金を継続し、さらに旧東独におけるナチス迫害の犠牲者に対する補償を実施 |
10億マルク
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その他の法律に基づく給付 (*注2) |
上記に含まれないその他の給付 |
86億マルク
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その他 | 各州が独自に行う補償措置 | 連邦法の枠外で、各州はそれぞれの州法に基づき、ナチスの被害者に対し独自の補償を行っている。 |
25億マルク
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各種苛酷緩和規定 (*注3) |
その他、特に苛酷なケースと見られる事例に対する緩和規定等 |
23億マルク
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以上、合計(*注4) |
1043億マルク
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ドイツ政府の説明資料
(注1)
西欧12か国(ルクセンブルク.ノールウエー、デンマーク、ギリシャ、蘭、仏、白、墺、伊、スイス、英、スウェーデン)との包括協定(1959‐64年、9.8億マルク)、
東欧4か国(ユーゴ=当時=、ハンガリー、チェコスロバキア=当時=、ポーランド)との補償協定(61-72年、但しナチスの人体実験による被害者のみ対を対象、1.3億マルク)、
独米包括協定(1995年、0.4億マルク)、
ポーランド、ベラルーシ、ロシア、ウクライナとの「理解/和解基金」(91-93年、15億マルク)、
独・チェッコ未来基金(97年、1.4億マルク)を含む。(注2)
公職従事者に対する補償(78億マルク)及び国籍を理由とした迫害によって身体に障害を受けたものに対する給付。(注3)
ユダヤ・クレーム会議との合意に基づく拠出(92年、12.9億マルク)、
ナチス犠牲により戦後難民となった者に対するUNHCRとの合意に基づく拠出(0.69億マルク)及び
その他閣議決定等に基づき支払われた各種苛酷緩和措置等を含む。(注4)今後さらに約230億マルクの追加支出が見込まれている。