❏今日では同校(ハーバード大学)の生徒900人のうち3分の1以上がプログラマーとしての経験を持つものと推定される。いわゆるSTEM分野の学位を学部で取ってきた者はもっと多いだろうという。ハーバード大学経営大学院のデイビッド・B・ヨフィー教授
❏STEMは科学(S)、技術(T)、工学(E)、数学(M)の頭文字を並べた略称だ。
❏大学院協議会(CGS)の最新の統計によると、経営大学院への入学希望者は2013年に1%減少した。対照的にコンピューター科学や数学専攻の大学院への出願は11%増加している
❏「MBAは『要努力』ブランドだ。」
ツイッターの元CTO(最高技術責任者)グレッグ・パス
なぜなら最近はMBA(経営学修士)を持つ人というと、金融や企業戦略には強くても、デジタル時代のスピード感やつねに実験中といった特色に通じていないという印象がするからだ。
❏A/Bテスト、ラピッド・プロトタイピング(RP)、データ重視型意思決定(DDDM)のような、シリコンバレーの常識を身につけていない。
❏ニューヨークのコーネル・テックでは、MBAを目指す人とコンピュータ科学専攻の大学院生が一緒に学べるようにしている。米国内ではほかにも各地の大学で、統計、データ科学、A/Bテストなどの課程が新設されるようになった。ちなみにA/Bテストといえば普通、ウェブサイトで異なるデザインのページを用意して、どれがより多く活用されるかを調べる方法のことをいう。
❏「ビジネススクールは過去の遺物産業としてデジタルな世界に適応しようと努めているところだ」とコーネル・テックのダグラス・M・ステイマン副学長
❏コーネル・テックはテクニオン・イスラエル工科大学との共同事業だ。2013年の開設当時は、コンピュータ科学専攻の学生だけ少数が受講した。長期目標では新しい「応用科学」の大学院として、2043年度には院生2000人という規模を構想している。MBAのコースは初年度の今、ビジネス系39人がカリキュラムの3分の1をコンピューター系34人と一緒に受講している。