SNSがなかったら、飛び火しなかった事件が、日大選手による『悪質タックル事件』だ。
しかし、謝罪対応の悪さが、マスコミの大報道に転じて、ソーシャルを含めて、さまざまなコメントで変わる。
当該選手の顔出しによる謝罪と、日本大学側の謝罪とのコントラスト。新たな司会者のクロージングの悪さから、
その後の学長謝罪に至るまで。
謝罪するごとに、なにかにつけ、難癖がつけられる。当然、難くせがつけられるところばかりが報道され、そこに『集団ヒステリー』のように、ソーシャルでも拡散する。
まったく無関係の人にまで、日大に対しての怒りをあらわにし始める…。これはもう『ソーシャルメディアヒステリー』そのものだ。
中には、日体大のアメリカンフットボール部に、勘違いをして怒りをぶつける人まであらわれるという二次被害におよんでいる…。
かつて、大宅壮一氏はテレビの登場を一億総白痴化と揶揄したが、いまは、SNSやソーシャルメディアによる一億総コメンター化して、無駄な怒りを自己連鎖させているようだ。
日本(にほん)大学アメリカンフットボール部の反則行為に関連して、本学(日本体育大学:にっぽんたいいくだいがく)アメリカンフットボール部及び学生に対して、誤った誹謗・中傷を含め、多くの御意見やお問い合わせを戴いております。
本学学生が安心して学生生活を送れるよう、御理解願います。
なお、本学としても、このようなことがないよう、その指導に努めてまいります。
日本体育大学広報課
https://www.nittai.ac.jp/important/post_462.html
受験料金だけで38.5億円への影響は…
5月25日に大塚吉兵衛学長が会見で謝罪したが、一連の対応が常に後手に回ったことは間違いない。その影響がもっとも及ぶと思われるのが、「来年度の受験者数」だ。日大の2018年度の一般入試志願者数(全学部合計)は11万5981人。どの学部も倍率は2~5倍、医学部に至っては45倍という難関であり、17年度比は102%となっている。「前年度に比べて志願者数が伸びた大学の学部」ランキング(大学通信調べ)でも、文理学部が4位、経済学部が7位で、それぞれ3000人以上増えている。まさに、記者会見で叫ばれた「日大ブランド」を証明する数字といえる。いうまでもなく、大学にとってブランドやイメージは生命線だ。30年以上前から、日大は「日東駒専」の一翼を担う存在として、ある種のステータスを保ち続けてきた。総合大学として日本最大の規模を誇り、15年度の収益規模約1882億円は私立大学トップだ。7万人以上の学生数も同様である。「もう、うちのような大学とは規模が違いすぎて比較なんかできませんよ」と語るのは、東京都内の私立大学の受験担当職員だ。「大学経営にとって、志願者数は重要な数字です。志願者は1人当たり3万5000円(平均)の受験料を支払ってくれますからね。単純計算ですが、11万人が3万5000円を支払うとすると、それだけで38億5000万円という数字になります。