フェイスブックとアップル、社員の卵子冷凍保存支援

35歳までの良質の卵子を冷凍保存するサービスは存在するが、IT企業がその費用をサポートするという。

これは、逆説的だが、女性社員の妊娠の可能性を先延ばしさせるためには、企業としての当然の行為なのかもしれない。

女性の社会進出とキャリア向上の大事な時期、しかし妊娠することのリタイアは生涯収入に大きな隔たりを生む。

…であれば、テクノロジーで高齢での妊娠でもリスクないように卵子を凍結しておき、ある程度のキャリアと実績ができてから出産にのぞむという合理的な考え方だ。

これが、良いことかどうかは、倫理的な価値観で変わるはずだ。しかし、少なくとも多種多様な選択肢が残されていることは、良い方向だと思う。

また、このサービスがあることによって、企業は、有能な女性社員を獲得し維持することができる。なぜならば、維持料金が発生するからだ。

冷凍保存の卵子の年間維持料金が卵子ひとつにつき1万円。
例えば、10個の卵子であれば、年間10万円。それをまた着床時に解凍などはまた費用が発生する。

もしかすると、その年間維持費がそのまま会社への定着率に貢献することの人事効果も狙っているのかもしれない。

【シリコンバレー=兼松雄一郎】米IT(情報技術)大手が社員による卵子の冷凍保存を資金支援する福利厚生策を導入し始めた。米フェイスブックが来年から最大2万ドル(約210万円)まで全額を補助するほか、米アップルも同様の支援策を決めた。米国の社員が対象となる。コンサルや金融といった業種で導入されていた施策がIT企業に広がってきた。

卵子の冷凍保存は女性の社会進出が進む米国都市部で利用が増えているが、冷凍処理や維持費に高額の費用がかかる。シリコンバレーでは大企業とベンチャーが優秀な人材の獲得競争を繰り広げている。卵子保存の支援も女性社員らの引き留め策の拡充といえる。

フェイスブックは同社の保険の対象となる女性従業員のほか、配偶者や米国内在住のパートナーも対象に補助する。アップルも補助額はフェイスブックに近い水準に設定する見通し。当初は米国本社で取り入れ、将来は海外にも拡大する計画。

アップルは、不妊治療や子供ができなかった場合の養子縁組の費用の補助も始める。こうした補助は米国内に在住する社員のパートナーやパートタイマーにも同じ条件で適用されるもよう。産休期間の上限も延長した。

引用元: フェイスブックとアップル、社員の卵子冷凍保存支援  :日本経済新聞.

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CNN.co.jp : フェイスブックとアップル、卵子凍結に保険適用
https://4knn.tv/cnn-co-jp-facebook-and-apple-egg-freezing-to-the-insurance/