いいじゃない

テレビコマーシャルの「サーチクリック広告」が盛んだ。



コマーシャルのあとに、「○○○」で検索!カチッというコマーシャルだ。企業がコマーシャルのあとに企業サウンドロゴを出す秒数と同じで、任意のページ(トップページではなく)へ、CMの世界から導入することができるからだ。
長々としたURLを打ち込み、Topページから階層的にブラウズするのではなく、検索エンジンから直で、視聴者を対象ページへと誘導させることができるからだ。

SUBARUのクルマ「インプレッサ」では、なんと「いいじゃない」というキーワードで検索させた(もちろん、このエントリーもタイトルに「いいじゃない」をつけることと、本文中に「いいじゃない」や「インプレッサ」を多出させることによって、Googleに見つけられやすくするSEO的実験もはかっている)。

さっそく、Googleで「いいじゃない」を検索すると、
「カッツェにすればいいじゃない」
「専業主婦でもいいじゃない」
「セキュリティのためなら,多少使いにくくてもいいじゃないか:ITpro」
がTop3に検索された。当然、スバル、インプレッサとは、なんら関係はない。
しかし、しっかりスポンサー広告に「いいじゃない、このクルマ」が登場するが、これでは、「サーチクリック広告」の本当の意味での効果がでているとは考えられない。
Yahoo!で検索すると、当然、スポンサーとして「いいじゃない、このクルマ」が登場するが…
「紙だっていいじゃない 」
「浅くたっていいじゃない」
「2次元に恋してもいいじゃない」
が登場する。もちろん、何の関係もない。

「いいじゃない?」という、視聴者側にたっているキャンペーンとして、
「いいじゃない、このクルマ」のページを見てみる。すると、
「朝の自分」編「探しもの」編「頼まれごと」編という、ショートムービーの紹介サイトに誘導された。

はっきりいってつまらない。なんだか1980年代のテイストと低予算という気がしてならない。また、雑誌とのタイアップもどうしても従来のマスメディア型の広告企画だ。

反対に、「インプレッサショートムービーフェスティバル」の第一次選考作品に投票がはじまっている。こちらも選考基準に問題があったと思うが、メインのムービーよりも楽しめる。…というのは、メーカー側の意向によって選択された気がしてならないのだ。当然、従来の企業のフィルムコンテストは、かつてはそうであったのだが、ネット上で公開するのであれば、企業にとっての世界観だけでは、「売り」につながらないのだ。
そこにユーザーが参加する意味は、単に「広告」を作りたい人だけでなく、「映画」としての共感や小さな感動も伝えなければ意味がないと思う。そのためには、プロでは作りえない、純粋な消費者としての目線のメッセージが必要ではないかと思う。

実際に、インプレッサがあって、楽しい平凡な一日の家族の映画、旅行のついでに撮影されたような動画クリップなどが選考に残らなかったのだろうか?どうしても、ありきたりで平坦で、いや、プロの作品を志向していることがよくわかる。だから、「インプレッサっていいじゃない?」の感覚には当然、なりえないのだ。

せっかっく「いいじゃない」で検索させたのだから、「いいじゃない」と思える仕掛けに工夫が欲しかった。

今回のこの「インプレッサ」よりも同じSUBARUのLEGACY BLOGの岡田さん視点
http://subaru.cocolog-nifty.com/
の方が安心してLEGACYの情報を収集することができる。

なんのためにプロモーションをおこなっているのか、広告代理店の提案を鵜呑みにするのではなく、もっとテレビとネットのシナジーを考えてほしいと感じた。

 

HYPER REV DVD Vol.1 スバルインプレッサ

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ti.

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