メディアの寵児 スティーブ・ロス Steve Ross TimeWarner,Inc.

タイム・ワーナーの名物CEO スティーブ・ロス 
(September 17, 1927 – December 20, 1992)
https://en.wikipedia.org/wiki/Steve_Ross_(Time_Warner_CEO)
https://ja.wikipedia.org/wiki/タイム・ワーナー


葬儀屋からスタートし、駐車場経営へ。芸能プロダクションの買収から、ワーナー・ブラザース映画の買収。
ゲームメーカー、アタリの買収…。
タイム・ワーナーのCEOとなり、サッカーのドリームチーム、ニューヨーク・コスモスを作った男。

❏1972年に親会社キニー・ナショナル・カンパニーは葬儀場や駐車場など娯楽以外の分野を分離し、社名をワーナーにちなんでワーナー・コミュニケーションズ(Warner Communications)に変更した。これ以降のロスは超人的な精力を傾け『買収ゲーム』を繰り広げることになる
❏ワーナー・コミュニケーションズは娯楽事業への投資を進め、1976年にはビデオゲーム会社アタリを、さらに遊園地経営会社シックスフラッグスを買収した。ただしロスは性格的に活字とコミックは関心が薄かったので買収したDCコミックは会議の議題になっても熱心ではなかった。
❏1980年代初期には乗っ取り王のルパード・マードックがワーナーに対するM&Aを狙ったことで「ポイズンピル」「ホワイトナイト」を駆使した攻防戦も世間をにぎわせる。
❏アタリはワーナー傘下に入って以降、ワーナー・コミュニケーションズの利益のかなりの部分を占めるグループの稼ぎ頭になったが、企業文化の違いで創業者が追い出され、経営が迷走した。後に、ゲーム市場の崩壊(日本で言ういわゆる「アタリショック」)が起こると、ワーナー・コミュニケーションズ自体の株価も低落した。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ワーナー・ブラザース

ペレを買った男

レアルマドリード、FCバルセロナ、ACミラン、さらには浦和レッズなど巨額の資金を投じて作られたスーパースター軍団チームの数々…。さらには300億円もの巨額契約でサッカー元イングランド代表主将ベッカムを獲得したアメリカ・プロサッカー・リーグのロサンゼルス・ギャラクシー。現代において常に紙面をにぎわす巨大スポーツ・ビジネス(サッカー・ビジネス)のニュースの数々。しかしなんとこれらの原点は70年代アメリカにあった!その原点となるチームの名はニューヨーク・コスモス。”王様”ペレ、”皇帝”ベッケンバウアー、カルロス・アウベルト・・・、世界中から伝説のスーパースターたちを集め、サッカー史上に彗星のごとく誕生、奇跡の輝きを放ちながら一瞬にして燃え尽きた伝説のドリームチーム。そしてその栄光と崩壊の陰に存在した一人の男。それは映画会社に6つものレコード会社、ケーブルTV局にゲーム会社まで持つ元祖メディア王、ワーナーコミュニケーションズCEO兼社長兼会長スティーブ・ロス。次々とビジネスを成功させてきた彼が次に取り組んだのが、当時アメリカでほとんど人気のなかったサッカーをメジャーリーグ級の人気スポーツに育てるという野望だった・・・。