日本で食べる食材で、なんといっても一番のおいしさは、冬の『牡蠣』だと思う。
その牡蠣もいろんな食べ方があるけれども、ボクの一番の好物は、『お好み焼き』での食べ方だ。
ソース味で牡蠣を食べるのだ。
そう、オリバーソースのお好みソース味で味わう牡蠣が最高だと思う。なかなか東京では入手しにくいがamazonで買える。
プリプリの牡蠣が外側は香ばしく焦げ味があり、しかし、中はふわふわのトロトロに仕上がる。
そう、お好み焼きを食べたいのではなく、牡蠣の香ばしい外側の食感と、とろけそうになった内側を食べるために、お好み焼きという食材ベースを選んでいるにすぎない。
そして、何よりも、お好み焼きはキャベツではなく白菜でつくるべきだと思う。
白菜で作ったお好み焼きを食べると、二度とキャベツのお好み焼きなんて食べたくなくなる。
それは、関西のあのバリバリした焼きうなぎから、関東の蒸したホクホクのうなぎを食べるくらいの変化があるからだ。
キャベツのお好み焼きはどうしても、キャベツのシャキシャキ感が残る。しかし、白菜ベースのお好み焼きは、とってもやわらかでとろける食感なのだ。
さらに、白菜はキャベツよりも安い。
なぜ、全国のお好み焼き屋さんは、白菜ベースのお好み焼きをプッシュしないのだろうか?
神戸のボクの故郷である、兵庫区の湊川。上沢通2丁目にあった『みつたけ』さんでよく食べた。
土曜日の学校が終わると、家に帰り、おひつの中の冷やご飯を弁当箱にいれて、『みつたけ』さんに駆け込む。
ご飯の持ち込みで料理をしてもらう。ほかに好きなものを持ち込んで料理に加えてもらう。
ご飯を持ち込んで焼き飯にすることもあれば、『そばめし』や『ぼっかけ』さらには、ご飯入りの『モダン焼き』にいたるまで。さらになんでもいれる『ちゃんぽん焼き』も。
お店にごはんを持ち込む感覚で、いろんなものを持ち込んでは、新たな味覚の出会いに子供の頃から魅せられた。
当時は『高田屋福店』という屋号で酒屋だったので、『たかだやくん』と呼ばれていた。
ある日、白菜を持ち込んでお好み焼きにしたもらった。これがとても美味しく、白菜で作るお好み焼きが発明された!
もう、二度と、キャベツのお好み焼きには戻れなくなってしまった。
いつしか、みつたけさんでも白菜が常備されるようになった。
湊川(みなとがわ)焼きの誕生だ。
神戸市の兵庫区は、お好み焼き屋に、たこ焼き屋の超激戦区だ。
最盛期には、1ブロックに最低2軒はあり、銭湯のそばはお風呂上がりの人で溢れていた。
神戸焼きでも湊川焼きでも名称はどちらでも良いので、白菜入りのお好み焼き屋さんが登場することを願う。
キャベツよりも、すこし大きめのざく切りで、白菜の食感をおいしくいただけると思います。
オリバーソース