https://www.evangelion.co.jp
NHK『仕事の流儀 プロフェッショナル』の庵野秀明(あんのひであき)スペシャルを見た…。
宮崎駿さんの回も相当、密着はむずかしかったかと思うが、むしろそれ以上だったと思う…。
素直に4年もの日々を、たったの95分でまとめて見られたのがありがたいと感じた。
1214日密着しているという。それだけでも3.3年分だ。
何よりも、映画の公開にあわせてのプロモーションになるので、ドキュメンタリーの制作を許可されたと思うが、4年もずっとカメラにつきまとわれるのは、相当きついと思う。さらにその4年を追いかける人も大変な仕事だ…。
映画は公開され、作品として歴史に残るが、テレビ番組は空気と共に消えてしまう。だからこそ4年もかけて取材した『作品』はとてつもなく儚い…。
アニメ映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(2021年3月8日公開)の最新の興行収入が22日、東映より発表された。公開から14日間で興行収入49億3499万6800円、観客動員数322万2873人を記録し、本日にも累計興行収入50億円突破が確実な見込み
https://news.yahoo.co.jp/articles/f0af38a547e9499b13244ec9c795c73491fff70f
…とはいえ、73日目で324億円の『鬼滅の刃』との差はまだまだある。
庵野秀明氏は、完成を試写を見なかった…。さっそく次の仕事へとりかかるという。
何度も『死』を選びそうになったり、鬱と遭遇し、完成させることがプロだという。完成したら、次の作品へと向かう。
同年代、大阪芸術大学映像計画学科、もしかするとボクは同級生だったはずだ。
https://www.khara.co.jp/hideakianno/
このドキュメンタリーで、自分を写すなと何度も庵野秀明はカメラにいう。
最後には、だったらこの企画は無し とちゃぶ台返しをする。
このドキュメンタリーに限らず、映画そのものも、何度も脚本を1から書き直すシーンも遭遇する。
チームワークでありながらも、チームが相当、疲弊していくのがわかる。
一切の妥協のなり人柄がわかる。しかも、『作品に命を賭している』から相当やばい。チームにもそれが求められているから相当なブラック企業だ。
いや、お金と仕事を交換する属性の人とは無縁の世界だから、ブラックという人は立ち入らなければ良い。
いい作品を創れるのならば死んでもいいと思える人しかこの環境は与えられないのだ。
命よりも作品が大事という価値観だから、死ぬほど作品が好きな人でしかチームになれない。
普通のやり方では納得しない。新たな表現に渇望し、困惑し、絶望する…そのつらいつらい制作の日々に、まんまと作品にも興味を持ってしまう。
それでも『締め切り』はやってくる。締め切りこそが、最大の監督だ。
スタッフには、著名な人たちが多いという…。ボクにはさっぱりだが…。
何よりも、今回の功労者は、制作協力 という名の、実質の現場の制作である、『スローハンド』だ。この番組という作品を作った『スローハンド』のスタッフに感謝したい。
http://s-hand.co.jp
NHKエンタープライズやNHKはただ、発注して流しているだけの構図だ。
プロデューサー 伊豆田知子
これを機会に撮りためている『劇場版 エヴァンゲリオン』と、どこかのタイミングで『シン・エヴァンゲリオン』も見てみたいと思う。
庵野秀明の、壊れたものに対しての優しさは、自分の父親が不慮の事故で足を失ったことに対しての日常が色濃く、彼の心の中に反映されていることがよくわかった…。
正常であることの歪さ、みんなどこかが壊れていることのほうが、リアリティを持っていることを物語る。
次の作品は、『シン・ウルトラマン』。
このドキュメンタリー同様の葛藤の日々が続いていることだろう…。ただ、実写の場合は演者のスケジュールという『シン監督』がいるためアニメほどの悲惨な現場になりそうではないが、結局は妥協シないということは命を賭す作業であることにはかわりない。
ビデオでなくても、amazon primeで視聴が可能だった。
エヴァンゲリオン Q 2012年