復興のシンボルとして、 人々に親しまれ保存された奇跡の一本松。そのモニュメントに使用されない枝部分を再利用して限定万年筆を製作しました。また、この万年筆の発売に際し、モンブランは陸前高田の復興を願い寄付を決定いたしました。
限定113本
※すでに店頭での販売および予約は限定数に達したそうだ。
http://www.montblanc.com/ja-jp/discover/specials/meisterstueck-miracle-pine-tree.html
このプロジェクトはすごい、113本ながら…
売上は、5423万円(48万円×113本)で、寄付金は1,000万円を超える(売上20%)。
あの、一本松、日本人はみんなが知っている。その「奇跡の一本松」が一生使える。しかも、あのマイシュターシュテックで…。
社会的意義も生みながら、コレクター的アイテムにもなり、メディアの話題にもなる。
三方よしのプロモーションだ。
ドイツのモンブラン社は、イギリスのダンヒル社に買収され、ダンヒルは1993年、スイスの、リシュモン・グループ社に買収された。リシュモンはブランドグループ第3位(1位、LVMH、2位、ケリング(旧名:PPR))リシュモンのブランドには、カルティエやIWC、ピアジェ、ラルフ・ローレン、ランセル、クロエ、ダンヒル等
現在のモンブランの万年筆は一般文具店では買えない万年筆となっている。
震災1年目から、同市とモンブランの間には縁があった。2011年9月にモンブランは限定ボールペンを発売し、売り上げ全額の4810万円をNGOのプロジェクトに寄付。被災して親を亡くした子どものために、心のケアを行う施設が東北各地に建設され、その一つは陸前高田にも昨年6月に完成している。
それではなぜ、一本松から万年筆なのだろうか。きっかけは、一本松が枯死してしまったことによって、2012年9月に始まった市の復元プロジェクト。戸羽太市長が経緯を語る。
「枝部分は人工物に付け替えることになり、残った枝の使い道を探していました。貴重なので、むやみには使えない。作るのであれば、世界にアピールできる何かということで、ダメ元でモンブランにお願いしたのです。本当に万年筆ができるのか、当時は想像もつきませんでした」
依頼した市と同じく、引き受けたモンブランにとっても、大きなチャレンジだった。過去にも木を素材にして万年筆にトライしたことはあるが、それは堅い材木を使用した場合。マツで、しかも海水の塩分を含んでいる。未知の領域だった。
無謀とも思える挑戦を成功させたのが、ドイツ・ハンブルクの熟練した職人たち。独自の技術とノウハウを注ぎ込み、諦めずに試行錯誤を繰り返した。彼らのクラフツマンシップが実を結び、ようやく特別な113本が完成した。
万年筆は一本一本で木目が異なり、被災した当時の様子が刻みこまれている。モンブランで広報を担当する久井信吾さんは「万年筆はずっと手元にあって、東北のことを考え、次の世代へ受け継ぐことができる道具です。また、書いた手紙や書類が、メッセージを伝えられる可能性も持っています」と、一本松の記憶を万年筆に込めた意義を説明する。
同市には、シリアルナンバー1番の一本が寄贈された。戸羽市長は、構想中の記念館での“目玉”の一つとして公開することを望んでいる。
「マイスターシュテュック 奇跡の一本松」は、1本48万1千円(税抜き)で、113点分の小売価格の20%にあたる額を復興支援などのために寄付する。
数多の筆記具を使ってきた人々が、たどり着く先は「149」と口をそろえる。モンブランのアイコンというだけではない。万年筆と言えば真っ先に思い浮かぶのが、「マイスターシュテュック 149」の、完成されたシルエットだ。
18Kゴールドのペン先には、ブランドのシンボルマークと「4810」の刻印。欧州最高峰であるモンブラン山の標高を表す数字が、最高レベルの品質と変わらぬ価値をコミットしている。漆黒のボディには「ブラックプレシャスレジン」と呼ばれる独自の樹脂が用いられ、指先へと自然な安定感をもたらすことで、滑らかな筆跡を生み出していく。
伝説は1924年に始まった。当時から既に品質やデザインにおいて高い評価を獲得しつつあったモンブランは、満を持して発表した万年筆を「マイスターシュテュック」と命名。そして、絶大な人気を博し、その名の通り筆記具の“マスターピース”(傑作)となった。世界を代表するハンドクラフトおよびデザインとしての地位を確立し、ニューヨーク近代美術館(MoMA)にも永久展示されている。
傑作中の傑作が、1952年に登場した、モデルナンバー「149」を冠したモデルだ。149mmの全長を示しており、黄金比とも称されるサイズと太さは、フォルムはもちろんグリップ感においても、絶妙な心地良さを与える。存在感のあるたたずまいは、胸ポケットに差すという行為一つをとってみても、確かなアイデンティティを主張するだろう。
条約の調印式など様々な歴史的瞬間に立ち会い、有名なジョン F. ケネディの署名式のエピソードでの際の万年筆も「149」とされている。日本でも三島由紀夫や開高健が愛用するなど、数々の芸術や文化を世に送り出してきた。
This is “the Pen”. 唯一無二の万年筆。チャレンジングな商品を数多く生み出しているモンブランにあって、定番である「149」には、他の商品ラインアップが存在しない。万年筆の代名詞でもあり、ブランドの全てを凝縮したアイコンへの矜持(きょうじ)と責任。それこそが「マイスターシュテュック 149」を、時代を超えた“傑作”として輝かせる源泉となっている。