日経電子版 VS NY times電子版 VS Washington Post kindle版

ニューヨーク・タイムズ電子版の購読料は、一部の購読プランを除いて日経・朝日よりも格段に安い。

「パソコン+スマートフォン」が16.25ドル、

「パソコン+タブレット」が21.66ドル

「パソコン+スマートフォン+タブレット」が37.91ドル。

1ドル=117円換算でそれぞれ

1,901円、2,535円、4,436円である。「パソコン+スマートフォン」であれば日経の半額以下、朝日の半額というわけだ。

ちなみに宅配の場合、ニューヨーク・タイムズの購読料は日本の主要紙とあまり変わらない。平日版のみで月31.63ドル(円換算で3,701円)、日曜版も含めると60.66ドル(同7,098円)になる。

米アマゾンの創業者ジェフ・ベゾス氏に買収された米ワシントンン・ポストがお手本かもしれない。昨年(2014年)11月にアマゾン製タブレット端末「キンドルファイア」向けに新アプリを開発し、
最初の6ヵ月は購読料なし、次の6ヵ月は1ドル、それ以降は月3~5ドルで読み放題にすると発表したのである。

 

引用元: 有料会員数40万の大台目前も、米紙との比較では大きく立ち遅れる日経電子版 (現代ビジネス) – Yahoo!ニュース.

 

新アプリによって「全国的・国際的な読者層を構築する」

コンテンツを充実させたのなら、次のステップはコンテンツをできるだけ多くの読者に届けることだ。ここで出番になるのが、先にも触れたキンドルファイア向け新アプリだ。ポスト紙は新アプリについて記事で取り上げ、次のように書いている。

〈 新アプリには(地元ワシントンの)地域ニュースのセクションが含まれていない。新アプリの狙いは、キンドルファイアの利用者を取り込むことで、全国的・国際的な読者層を構築することにある。 〉

これは編集方針の大転換を意味する。というのも、ポスト紙は全国的な名声を得ながらも、歴史的に地方紙としての性格を色濃くしていたからだ。実際、首都ワシントン地域で配達される紙媒体に広告収入の多くを依存していたし、「ワシントンのための新聞」「ワシントンについての新聞」をモットーにしていた。

全国的・国際的な読者層構築は、アマゾンで見せたベゾス氏の経営哲学と合致する。つまり、顧客第一主義をテコに規模を追い求める成長路線である。地方紙・紙媒体のままでは成長は見込めない。ベゾス氏が描いているのは、デジタル化を一気に推し進めて全国・海外に新規読者を獲得することだ。

アマゾンはキンドルファイアの普及台数を公表していない。だが、ポスト紙の記事はアナリストの推計として、法人所有分を除いて世界2270万台という数字を紹介している。

キンドルファイア利用者は新アプリを使えば6ヵ月間は無料でポスト紙を読み放題であり、次の6ヵ月間は1ドルで読み放題になる。それ以後は月額料金(推定3~5ドル)を払う必要がある。新アプリは来年の第1四半期にはグーグルのアンドロイドやアップルのiOS向けにも用意される予定だ。

記事によれば、編集部門の人員拡大も新アプリ対応を狙いにしている。新規採用された記者は美術やスポーツ、金融など全国的ニュースに精通しており、ポスト紙が伝統的に強みとするワシントン政界や国際ニュースを補完する。新規採用組のうち16人は新アプリ専門の編集者であり、1日3交代で勤務する。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/41243?page=3