『節約する人に貧しい人はいない』中川淳一郎
『ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書)
』の著作でネット業界に激震を起こした中川淳一郎氏の新作は、なんと節約論。
どんな節約のしかたかと思うと…。
今までの節約本とはまったく別の角度から、節約について論じた本が登場した。『節約する人に貧しい人はいない。』(幻冬舎)の著者・中川淳一郎氏によると、お金が貯まらない原因は、所得の低さではなく、「見栄」だという。
中川淳一郎さんのこだわりの節約
中川淳一郎氏の持ち物、花火柄のリュックサックのなかみは……
もらいものの手帳、箱のままの名刺入れ、サンリオキャラクターのペンケース
ガムテープで補強した財布、
3歳くらいから使っている小銭入れなど
せっかくの、著書販促インタビューなのに、持ち物見せられると…まったく販促になっていないw
持っているモノを見せられるとちょっとなぁ…って、かなりドン引き…。
しかし、きっと予想を裏切る、中川氏ならではの必須ネタが、仕込まれているはずと思うので、読んでみることにします。
今までの節約本とはまったく別の角度から、節約について論じた本が登場した。『節約する人に貧しい人はいない。』(幻冬舎)の著者・中川淳一郎氏によると、お金が貯まらない原因は、所得の低さではなく、「見栄」だという。
――高級品=ちゃんとした人に見える、といったイメージがあるからか、ある程度の年齢になったら高い財布やバッグを買わなければならない気がしてしまいます。中川: それは騙されています。カネを使っていくら着飾っても、他人はさほど興味を持ってチェックなんてしていないですよ。「財布と靴をチェックすればイイ男かどうかがわかる」なんていまだに時代錯誤の言説を唱える人がいますが、こうやってお金を使え使えと煽ってくるのは、メディア側の都合なんです。――高い商品を誌面に載せて買わせて、広告を入れるために、でしょうか?中川: そう、私たち一般の消費者にとっては、余計な価値観を押し付けられているだけです。女性誌でしょっちゅう1カ月コーデ特集をやっていますが、あれ、1日2、3万円くらいの商品を紹介していますよね。全部買ったら800万くらいかかるんじゃないの!? と思うわけです。なんで女性誌読んでいるOLが800万円分も着まわせるんだ、と。――全部買うことは不可能とはいえ、同世代の子に遅れをとらないように、お金を貯めて一着だけ無理して買う、とかはよくありそうです。中川: その見栄や、よく見られたいと思う欲求が、節約の邪魔をしているのです。同世代の男を見ていても、SNSでタワーマンションの高層階から見える花火の写真を撮って「家からこんなに花火が見えて、このマンション買ってよかった」とか言いながら投稿していますが、これも見栄のためにカネを使っているいい例です。コメント欄に「キャー! 今度お邪魔させてください!」とか書かれて、「248いいね!」とかつくわけでしょう。――「248いいね!」のために高級マンションを買う。中川: そう。いい場所から花火を見たいなら、もっと別の方法があるわけですよ。花火大会の主催者のツテをたどったり、高層階に住んでいる知り合いのところに遊びに行ったり。でも、そういうことじゃなくて、単純に虚栄心を満たしたいだけなんですよね。花火そのものが見たいわけではなく。――「248いいね!」がもらえれば花火じゃなくてもいいんですね。中川: お金を稼ぐのはいいことですが、それをわざわざ人に見せる必要はありません。カッコつけたいためだけにあえて左ハンドルの車に乗るとかね。駐車券が取りづらいのに。見栄のためにお金を使うのは自分に自信がないから 中川淳一郎氏「実績を作るのが一番」――見栄のためにお金を使わないようにするには、どうすればいいのでしょうか?中川: ありのままの自分に自信がないから、お金で着飾っているということなので、実績を作るのが一番です。それは、年収を上げる、とかじゃなくても、何かひとつだけでも成し遂げればいい。私の場合は、一冊本が売れたのが自信になりました。サラリーマンだと、社内のMVPを取るとかでしょうか。「いかに自分がそのままで幸せかを知れ」と中川氏は言う。自分の趣味趣向を知り、ありのままの自分を認めることが、節約につながるのだ。